2024年GW 上信登山旅行

2024年4月27日~5月5日の8泊9日で、奥秩父~軽井沢~諏訪~飯田エリアの登山旅行をしてきました。

ゴールデンウィークの新緑はバイクで走るには最高です。
なので登山&キャンプツーリング、標高高めだけど気温もちょうど良かった。

1日目 移動日

甲府市で高速道路降りて両神山麓を目指す。

この日は三峰山近くの温泉、大滝温泉に入浴。
大して汗かかずにここまで来たけど、かえって汗かいちゃった……

しばらく日常で身体を動かしていなかったので、だるい。
早く山に登って自律神経を整えないと。

2日目 両神山

アケボノツツジと新緑のベストシーズン両神山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

結果的に日向大谷登山口をピストン。

なのですが、実はこの前に白井差登山口に行っていたのです。
そして現れる地主の爺さん。
どおりで休日の100名山なのにこの登山口に向かう車がいなかった理由が、よくわかった……
予約?知らんがな。
小鹿野町の公式サイトにも載らないのには、こういうのがあったのか。

日向大谷はかなりの駐車量、交通整理員もいたくらい。
白井差のこともあってか、駐車料金500円かえって快く支払えた。

両神山自体はまあまあ良かった、ってレベル。
でもちょっと100名山にしては地味だなあとは思った。
標高的にも特徴的にも。


下山後は「両神温泉 薬師の湯」で入浴と昼食。

白井差登山口往復していたので、小鹿野町内の観光はよしておく。
バイク町おこししているのでちょっと寄ってみたかったのだけど……

次の山、300名山の諏訪山の近くへ向かうべく群馬県上野村へ。
関東にしては非常に山奥らしい山村で、このわずかな人口でよく一つの自治体運営できているなと思うレベル。
でも人口にしては収入が多いので、道は綺麗だったりするのが面白いところ。

上野の道の駅ではちょうどフライフィッシングのイベントしていて、時間も少しあったので川沿いでのんびり。

 

3日目 諏訪山

ツツジの穴場、静かに山を楽しめる諏訪山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

300名山なので両神山とは打って変わって登山者も少ない。

だけど展望や歩きがいは諏訪山のほうが良かった!
稜線上ではピンクのツツジが満開で、ピンクテープを見失うほど。
沢あり稜線あり奥深い森あり、奥秩父の山深さを堪能できた山でした。
期待していなかった山が良いと、気分も良いです。


下山後は諏訪山登山口すぐ近くの「しおじの湯」で入浴と昼食。
山奥のためサービスも悪そう……なんて勝手に思っていたけど、かなり良かった。
いのぶたカレー美味しかったです。

コンニャクで有名な下仁田に行き、食材の買い出し。
近くの富岡製紙場は以前観光したのでスルー。

というか、夏のような暑さで暑熱順化が追い付かず、ちょっとバテる……
さっさとキャンプ地に行ってしばらく読書で暇潰すことにする。
だるい時は、あまり無理をしないのだ。

4日目 妙義山

険しさよりヤマビルよ、妙義山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

朝は雨、だんだんやんでくる予報なので霧雨レベルになり次第登ることに。

 

テントのファスナーを開けて炊事していると、虫が上から落ちてくる。

「尺取り虫かな?」

と思って箸でつまみ出そうとするとつまめない。
よく見ると、ヒルだ!

炊事の熱と二酸化炭素でテント上部に集まっている!
きしょい……

ファスナーは締め切って炊事して、撤収するときはカッパ、手袋、スパッツを完備。
それでも身体に張り付いてきたり、次のキャンプ地までついてきたりされたけどね……

妙義山歩行中も、毎休憩時のチェックで1匹以上ヤマビルが見つかるくらい、密度が高い。
あとで調べると、群馬の妙義山エリアって、ヤマビル高密度地帯なんやね。特にこの日みたいな小雨の時は。


下山後は妙義神社を観光。
彫刻がかなり綺麗、満開のシャガも。

道の駅近くにはビジターセンターや温泉施設もあるけど、この日は休日。

松井田で買い出しして、くらぶちの道の駅で食事、さらに近くの倉渕せせらぎの湯で入浴。
郷土料理「おっきりこみ」はかなりほうとうに近いもの

。このエリアではよく食べられた主食なのかな。
せせらぎの湯は濁りが凄くて温泉感もあって良かった。


宿泊の2日前に、浅間隠山近くの「わらび平森林公園」に予約とってキャンプしましたが、期待以上のサイトでした!

GWの中日なのでキャンプ客は自分一人、バンガローに泊まる人が多かったですね。
家族だったら使う頻度も少ない大きめの家族用テント買うよりかは、バンガローの方が賢いですわ。

キャンプ場は釣り堀もありーの展望台もありーのヤギもいるーの、雑然とした森林に見えてよく見たら美しく花を咲かせる木を植えてるしで、雰囲気かなり良かった。
管理棟も充実しててちょっとした買い物も出来るし。
標高高いから夏場の避暑地としても最高だね。

テント張って散歩した後は、椅子に座ってチューハイ飲んだり読書したり。
朝のヤマビルがついてきてて、テント内にも入り込もうとしつこい動きしていたので、ライターで炙って殺したった。

5日目 浅間隠山

まさに初心者向けの山、浅間隠山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

昼前から雨の予報。

朝イチに登り終えて、麓の観光に移ることに。

明治時代から高原リゾート地として整備され始めた軽井沢エリアですが、やっぱり雰囲気は良いです。

広々とした雰囲気の中にリゾートとしての活気もあって……
別荘エリアに多くの店があったのも印象的。
暇つぶしに店を開いている人らがいるのかな?
個人店多く、分業が多くなされて、これはこれで昔ながらの町というか。

雨もかなり降ってきたので屋内観光。

ここは浅間牧場の二輪車展示館。
かつてはこの浅間でバイクの技術開発を兼ねて、バイクレースがされていたそうで。
今はもう廃業や吸収された知らないメーカーばかり……当時の弱小メーカーって、どんな雰囲気でみんな働いていたんだろうね。

 

鬼押出し園も行きたかったけど雨が強まっていたため中止。
とりあえず田代湖近くの「つつじの湯」に入って温まりつつ時間つぶし。
数時間滞在しても一向に雨が弱まる気配ないため、諦めて出発。
寒い中、テント張るのは気合いったよ……
この日この時だけは、「ゴールデンウィークも場所によっては冬だな……」と染み入った。

6日目 四阿山、上田市

信州の美しさを知れる四阿山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

前日は雨だがこの日は快晴。

あずまや高原から山頂へ非常に歩きやすい道で、道中には牧場もあるので、登山というよりは「レジャー」の言葉が似合う。
湿度は早朝の内には下界に留まるので、標高を上げるにつれて霧が晴れて雲海が見えるように。

登山口近く、森の中に別荘があった。
昔はこういうところに一人で住みたいと思ったけど、今はもうあまりそういう気持ちはない。
もし私が改めて、社会と関わることを許されなくなった罪人となったら、どのような生活を理想とするのでしょう。
結局、この別荘地のような暮らしを望むだろうか。

上信登山旅行後半戦、天気回復もあってか、まさにここがターニングポイントとなった。


次の日は美ヶ原なので、その道中の上田市のビジホに今日は泊まることにした。
なのでこの日は上田市観光。

最初は真田氏歴史館へ。
戦国時代もなかなか好きだけど真田氏の活躍ってちゃんとは知らなかったので勉強。
近くの公園では小学生が遠足に来てて、満開のツツジと楽しそうな雰囲気がとても、春の楽園だった……

お次は上田城公園。
ここでも主に真田氏の歴史が展示されている。

公園は美しく整備されていて、藤も綺麗に咲いていた。
花の季節だねえ~

上田駅近くの駐輪場にバイクを置いて、上田市内を観光。

どうしてこうも、普通の町に「高原感」があるのでしょう。
湿度?傾斜?思い込み?

まだ時間あるので上田市立美術館にも立ち寄り。
展示数は非常に多いわけではないけど、美術館そのもののセンスが良い。
やっぱ、自分は美術なら陰影がしっかりついた絵画が好きかなあ。
陰影あるとすごくモノや空間の歴史とか、世界の広がりを感じるような、そんな気しません?

ホテルは上田駅間近の「Tabist」へ。

少々設備は古いけど安価です。
駅にかなり近いので夜に飲みに行きやすいのも良し。
この日はからあげ食べてコンビニでストゼロ買って飲んだくらいですが。

 

7日目 美ヶ原、上諏訪

皆楽しんでいたゴールデンウィークの美ヶ原 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

美ヶ原登山なんて一瞬で終わる、なんて余裕ぶってたら存外気持ちよくてゆっくりしたので、思ったより後の上諏訪観光に影響が出るという。
まあええか。

上田から美ヶ原駐車場までは風景も雰囲気も最高で、まさに高原。
GW後半戦が本格的に始まったので駐車場もかなり多い。バイクも多い。
ビーナスラインってGWだと時期的に少し早すぎる風潮もありますが、緑が少ない分広々としててこれはこれで良いもんでしたよ。

登山では特に王ヶ鼻が気持ちよかった……
ここからだけで100名山の3分の1くらい見えるんだっけ?
そのくらい日本アルプスの景色が堪能できる。
この後の観光予定を考えなかったら、この場所で数時間いても全然大丈夫だった。

ちょっと時間足りなくなってきたので、美ヶ原の高原美術館はスルー。


諏訪大社四社巡りするべく、この日は下社春宮と秋宮へ。

おお……これが東方にもあったオンバシラか!
良いよね、オンバシラ。第一、語感が良い。オンバシラ!

「おんばしら館 よいさ」にも寄って有名シーンも木落としも見たけど、本当、笑ってしまうくらい。
人間には、後先考えない「やってやんよ!」の精神に委ねる時もあるのさ!

お参りしたら門前町を少し観光。
諏訪は中山道の途中であるし、至る所から温泉も湧いているので、宿場町として大層栄えたそうな。

温泉、高原、湖に、歴史もあり、諏訪は強い。
今回は7,8日目の半日ずつ諏訪を観光することにしたけど、もう数日いても全然飽きなさそうな魅力があります。

この日は下諏訪温泉に入浴。
道歩いているだけで熱々の温泉が流れているって、凄いな……

 

8日目 霧ヶ峰、諏訪市

快晴の丘陵散歩、霧ヶ峰 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

またも雲一つない快晴。

霧ヶ峰は美ヶ原より広大な高原感よりも、多様な地形が魅力的。
水辺は輝くから、美しいのだ。

もし自分が登山初心者で、海辺から初めてここに来たら、どのくらい衝撃を受けるだろう。
この天上の異世界感よ、地元らしさからかけ離れたこの感覚が、旅行の醍醐味です。

ビーナスラインには大量のライダー。
大渋滞でなければ交通量の多さはかえって見てて元気がもらえる。


全日に引き続き、この日は諏訪上社観光。

下社のど派手な木落よりかは、こちらは歴史や政治に重きを置かれてそうな、そんな印象を近くの諏訪市博物館も寄って感じた。
守谷とか現人神とかミシャグジ様とか、おお……東方で見たやつや。
思いのほか東方絵馬は多くなかった気もした。でもやっぱりあった。

上社の門前町もちゃんと歩く。
こちらは下諏訪みたいに宿場町的な歴史情緒はあまりなくて、観光地っぽい。
トマトつけ麺美味しかったです。


最終日は飯田東側の奥茶臼山を登るべく、諏訪から下道で一気に南下。

高遠や大鹿村の新緑の中を走るのは最高に気持ちいい……
でもGWでも結構暑かったから、真夏だったらこのくらいの標高でもだいぶしんどいかも。

この日は飯田駅近くの「天空の城」という日帰り温泉へ。
高台にあるので展望が非常に良く中央アルプスや南アルプスが見えて、青空もあいまって、今回の旅の最後の入浴にふさわしい最高の温泉だった……。
結局今回の旅も、歩いて、汗かいて、飯食って、風呂入って寝るという、おじさんらしいおじさん旅だ。
だけどそれ以上の何を求めよう。これが人間の幸福だ。

キャンプ地は偶然見つけた、矢筈トンネル近くの矢筈キャンプ場。

何と無料のキャンプ場で、トイレや水もちゃんとある。
駐車場付近の河原でテント張る人もいれば、橋を渡って少しだけ歩くところにテント張る人もいる。
自分はそこまで荷物多くもないので駐車場から少し遠い場所を選ぶ。

みんな楽しそうなGWで、何よりだ。
休日ってのは、こうじゃなくちゃあね。

9日目 奥茶臼山

南アの静かな森をお手軽に味わえる奥茶臼山 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

南アルプス前衛峰、300名山の奥茶臼山が今回の旅の最後の山で、標高も最も高い。
当初は雪が心配だったけど、全然なかったよ。
結局GWにがっつり残雪歩きになるのって、日本アルプスや北海道の高山に、豪雪地帯くらいなのかな。

しらびそ峠には早朝に行っても車が多くて「みんなかなり早いな」と思ったけど、奥茶臼山登山で出会ったのは3組。
もしかして、みんなこの峠から林道歩いて南ア主稜線を目指してるのだろうか?

奥茶臼山へはアップダウン少ないけど、距離はそれなりにあるので時間もそれなりにかかった。
終始倒木の多い樹林帯で、南アルプスの深い森を堪能するには良い山かも。

木の間から名古屋方面が見える。
去年同様、奥三河の山々を登っていたあの頃をやっぱり思い返してしまう。
ノスタルジア

2023年南アルプス南部縦走~三伏峠から光岳、畑薙湖へ

 

総括

  • 日程:8泊9日
  • 走行距離:約2,000km
  • 費用:約63,000円
  • 登った山:8座
  • 衣類:冬ジャケット、ダウンジャケットは使用せず
  • 寝具:夏高山用ダウンシュラフ

最近のGWは登山旅行してますが、太平洋側の雪の少ない山からだんだん内陸部に移ってきてます。
でもまだまだ残雪に悩まされることはなく、GWでも案外登れる山は多いな、というのが主な手応え。

全体的に天気には恵まれて、雨に降られたのは2日間くらいかな。
GWでも標高0mくらいだと暑くて、冬ジャケなら信州ツーリングは気温はちょうど良い感じ。

今回最も良かったのはどこかな。
山は四阿山、観光地はやっぱり諏訪か。

 

次はどこ行こうかねえ。
日本アルプスを見すぎているから、行けるなら夏は北海道行ってみようかな。
大雪山系縦走、良いかも……

旅行記,登山

Posted by YU