2024.02.10-11 船乗りと造船の島、大崎上島へ
2024年2月10日から11日の1泊2日、広島県大崎上島へ旅行に行きました。
瀬戸内の離島の中では大きく、小豆島に次ぐ大きさのようで。
自治体も独立しています。
しかし丸一日あれば自転車で一周できるほど、離島らしい小ささも感じられる島です。
しまなみ海道に近いですが本土と橋はかかっていません。
今回は、愛媛県今治港~木江間を運航するフェリーに乗って。
広島県なので広島側へのフェリーのほうが便は多い。
1日目は昼くらいの船に乗ってたどり着き、歩いて北端の垂水に行って宿泊。
2日目は自転車をレンタルして一周して帰る、といった流れ。
反時計回りに回りました。
1日目
天気予報は晴れ時々曇り。
西風は強いですが概ね晴れて、フェリーの乗り心地も良い。
エンジン音と海の光はいつだって眠りに誘う。
もうずっと、こういう環境で居続けたいって思うほど。
木江を少しだけ歩く。
ここはかつて風待ち、潮待ちの港として栄えていて、今でも面影が残る。
世にも珍しい5階建て木造建築。
中は入れませんが、かつてはここで宴会していたりしていたとか。
東海岸を歩く。
やはり大きな島だからか普通の住宅も多いです。
寂れすぎてかつての島民が掃除に来るだけの島、ではなく。
採石場があったり農地があったり。
他の島や山に囲まれ、その間に海が広がる風景。
すぐ近くに見える山が地図上では案外遠かったり。
海を挟むと距離が短く見える。
大崎上島は造船業が今でも数多く運営されているから、産業としては適度に成り立っている感じ。
どこかしこにも大きなクレーンがあります。
上の写真はかつての造船所らしき跡。
垂水に着くと夕暮れも近くなり。
エビの養殖場らしき海も広々とした景観を生みます。
ロウバイを傍らに、農地と団地。
瀬戸内の島らしく、ここも柑橘類の栽培がメイン。
カラリとした空気、静かな町、私が安寧の町をイメージしたら、これと同じになるのだ。
今日のお宿は垂水港すぐ前の「垂水ホテル」
部屋は古め。
夜は飲み屋となるので晩御飯も飲み屋の席で食べることに。
せっかくなので追加で日本酒いただく。
1泊夕食付で7000円くらいだったと思う。安い!
風呂はなかなかこだわっていたのも印象的。
ホテルすぐ前にヤマザキショップもあるので買い出しも便利。
船のエンジン音を聞きながら、ゆったりと眠る。
2日目
大崎上島の白水地域に町役場があり、そのすぐ隣に観光協会があり。
ここで自転車をレンタルできます。
開く時間まで白水の町を歩いてぶらぶら、
種田山頭火ゆかりの地、正公坊に寄ったり、港でぼーっとしたり。
普通のママチャリ1日500円。
古そうに見えて妙にギアとかチェーンとか難なく動くので、整備は良さそう。
大望月邸、海と島の歴史資料館へ。
あいにく倉は整備中なので入れませんでしたが、廻船業で栄えていた豪商の邸宅を散策出来るのは面白い。
お客は自分一人。
静かで掃除と剪定の行き届いた日本家屋はやっぱりいつ来ても落ち着くねえ。
大崎上島で最も栄えている?中野地区へ。
離島ですがスーパーもいくつかあって過ごしはしやすそうだね。
中野は平野もあって、遠くには最高峰の神峰山も見えたりする。
長島という島には橋が架かっているので、展望台まで行ってみる。
ほとんど発電所の島だ。
しばらく自転車を走らせて、島の西端地区、外浜へ。
広島叡智学園というおしゃれな学校があるのが特徴的だった。
他には砂浜あって、海水浴楽しそうな。
次は南へ、明石地区。
こちらは北側よりも大きな施設が少なくて静かな漁村風景が広がる。
瀬戸内なのでどこに行っても海の向こうに陸が見える。
大崎上島で最も観光客向けの施設、きのえ温泉へ。
宿泊、入浴、食事が出来る過ごしやすい場所。
温泉は露天風呂が最高に、良かった……
遮るものがないように開けた露天風呂にしており、高地にあるので海面も眼下に見下ろせる。
日差しが水面に反射し、金色に輝く様はまるで、浄土だと思える。
良き風景、良き絵とは、光を感じられるものなんだなと、この年になって初めて実感できた気がした。
きのえ温泉近くの木江ふれあい郷土資料館にも立ち寄る。
ここでは木江地区の歴史や民俗資料を展示しており、小さな資料館かと思いきや見どころは多かったです。
瀬戸内の写真展も、カメラマンが瀬戸内にほれ込んだ理由が分かるようなもので、共感も出来た。
いったん白水に行って自転車返却して、歩いて木江港へ。
まだまだ時間あるので木江をもう一度散策。
木江の古いウナギの寝床的な旅館街は今にも崩れそう。
コンクリで固める港がほとんどですが、木江は歴史があるので古そうな石積みもあり。
木江から今治へは大三島ブルーラインをメインに行き来しますが、大三島経由して市営旅客船に乗り換えて今治に行くことも可能。
……が!この日は偶然市営旅客船が休航。
大三島ブルーラインの最終便まで待つことに……
すでに真っ暗。
ダウンジャケットを着こんで船を待って、船内でうとうと休んでいたら今治港へ。
観光協会の人と話していたら、移住組だとか。
久しぶりに移住組の人と接したけど、やっぱりエネルギーと落ち着きが良いバランスで本当に居心地良いですね。
こういう人らと何か活動出来たら、今の人生も少し張り合いがあって楽しいように思えた。
僕もかつてはこちらのタイプだった。
今は境遇的に離れてしまったけど、精神のタイプはやっぱりこっちのままだったのかあ