2021年GW秋田　ガスと強風で予定を変えた乳頭山（烏帽子岳）

2021年5月9日

2021年ゴールデンウィーク秋田登山旅行の4座目、300名山の乳頭山登山と、盛岡観光とか。

Contents

1. 6日目(5/4)　乳頭山

6日目(5/4)　乳頭山

前日は田沢湖でキャンプしたので早朝に乳頭温泉郷へ車を走らせます。
田沢湖高原エリアではまだソメイヨシノが満開だし、道脇の排水溝が温泉で暖かったりと面白い光景！

乳頭山（烏帽子岳）は秋田県と岩手県の境の山脈の中の一峰。
秋田側には麓に名高い乳頭温泉があります。
秋田からは山頂が乳房のように見えるから「乳頭山」と呼ばれ、岩手からは烏帽子のように見えるから「烏帽子岳」と呼ばれるそうな。
乳頭山は標高1,478mの300名山の一座。

登山ルートは秋田側、岩手側両方にありますが、自分は乳頭温泉から入山。
当初計画では乳頭山から南の200名山「秋田駒ヶ岳」まで行く予定でした。
秋田駒ヶ岳には8号目に避難小屋があるのでそこで一泊するつもりだったのです。

結局、諸々のことを考えて、乳頭山のみの日帰りとしました。
登りは一本松沢を通り、下りは田代平避難小屋を通る孫六尾根で。

避難小屋泊の予定なので、40Lのザックはパンパンです。
今までの冬山装備に加えて、調理道具とマットとシュラフ一式ですから。
少し重いですがコースタイム的には余裕あるはず。
麓の天気予報は、一日中晴れ。
次の日は曇りのち雨。

温泉郷の中に乳頭山への標識があるのでそれに従って沢沿いを通って行きます。
雪が道に落ちて来ているので結構早く雪道を歩くことになります。
日本海側と太平洋側の境となる山脈だから、雪を落とす雲も多いのでしょう。
ウェザーニューズの積雪情報でもこのエリアは雪が多く残ってます。

一本松沢の秘湯手前で道迷い1回。
笹や倒木が多く、ピンテも少ないので、雪のおかげもあって登山道から外れてしまったようです。
YAMAPを見てみるともっと沢沿いに道が付いている、でも自分は尾根上を登ろうとしている。
笹をかき分けて沢へ下ってみると、何とか薄い登山道を見つけられました。
徒渉もあり、飛び石を選べば濡れずに済みますが、簡単ではありませんでした。
一本松沢の秘湯は硫黄成分がかなり濃く、玄人好みです。
硫酸とか混じってないの…

秘湯から尾根を登ることになりますが、ここからはほぼ雪道。
フカフカの新雪もあるようでした。
お手軽な残雪期登山かと思いきや、結構「雪山らしい」ように思えましたよ。

残雪期の一本松沢ルートには、ピンクテープほとんど無し。
しばらくは樹林帯の中なので夏道にこだわらず地形図の尾根通りに歩くのが肝要でしょうか。
しかし上部に行くと笹が多くなり、笹が繁茂している場所は雪が無くて通れなかったりするので、行き止まりのようになりました。
小さな道迷い2回目。
またもYAMAPに頼り、ササをかき分けて何とか夏道に来ることが出来ました。

登るにつれてガスと風が強くなり、雪も新雪らしくなってきたので、雪山初心者には非常に心細い。
かなりYAMAPに頼ってしまいましたが、スマホの電池が切れたら…と思うと恐ろしい。
山頂手前でホワイトアウトに遭遇。
初めて自分の足元しか見えなくなりましたよ。
本当に自分がどっちに進んでいるのか、上がっているのか下っているのかすら分からない。
そしてYAMAPを見てみると、右に曲がりながら下っている！
急遽方向を変更し、何とか山頂まで登りました。

乳頭山(1,478m)はガスと風がかなり直立不動は出来ません。
この先はなだらかな稜線歩きのはず。
しかしこのガスではホワイトアウトに遭遇しやすく、夏なら花の宝庫の楽園なのに、今回の山行では良い景色は見えないだろう。
それに予報的には明日の方が天気が悪い。
雪山初心者には危ないしあまり楽しくなさそうだ、ということで下山に決定。
雪山登ってみたいからって、ホワイトアウトの中登りたいわけじゃない！

下山は一本松沢ルートよりなだらかな孫六尾根ルートを使いました。
避難小屋で少し休憩しましたが、小屋内の張り紙を見るに孫六尾根下山時でも道迷い多発しているとのこと。
コンパスのセット方法も書かれていて、やはり雪山はGPSだけじゃなくてコンパスワークで歩くべきか？
孫六尾根は歩きやすかったですがやはりピンクテープ少ないので自分で夏道がどの辺通っているかの把握は必要。
残雪期では下端のほうは雪が無いから、どんな尾根を通っても最後まで下れるわけじゃないので。

登り2時間40分、下り1時間40分でした。
ザックはいつもより重かったですが体力は意外に余っていた感じ。
避難小屋泊まり装備でもそれなりに歩けるもんですね。
登りは相変わらずきついですが。