西三河の山 登山

 2月7~9日にかけて西三河にある、六所山、本宮山、宮路山・五井山、桑谷山の5つの山を「愛知県の山」にほぼ従って登ってきました。
 途中でバイクがぶっ壊れて中止になったけどね。


1日目
 六所山
 六所山
 六所山の地図(カシミール3D)→
 名古屋市から国道にのって、「松平東照宮」かなんだったか忘れたけどそういう看板があるのでそれに従って行くと、松平東照宮の駐車場に着きます。
 ここはかの有名な徳川家と深い関係にある松平家を奉っている感じの神社です。徳川の時代が好きな人にはたまらないものだと思いますが、私はまだ豊臣秀吉の小説を読んだぐらいで徳川にはあまり詳しくないので、「松平ってあの人のことか~」というような感じで感動することができなくて残念です。
 
展望良好 
 いったん歩き出すと、観光地なのか道は整備されて歩きやすい土の登山道が続いていきます。ちょっと登ると展望台に着きます。
 ここはおそらく六所山登山の中で最も展望がある場所でしょう。近くの松平郷から遠くの名古屋市まで見渡すことができます。登山客は少ないのでここでゆっくり景色を楽しむことができるでしょう。しかしまあ、個人的にはやっぱり景色を楽しめるのは朝のうちだねと思います。なぜか朝の空気は澄んでいる感じがして、かなりリラックスができますから。
照葉樹林にて六所山頂
 展望台からはずっと登山道歩きです。ひたすら看板の「原生林」の方角に向かって歩いていきます。
 ひたすら進んでいくと六所山頂(611m)へたどり着きます。ここの山頂は残念ながら展望は無く、あまり見るものはありません。ですから私は少し休憩してすぐに出発しました。
いのししコース本日ハ晴天ナリ
 看板の「いのししコース」に従って下りていきましたが、本当にこのコースは猪並にワイルドなコースです。石はごろごろしてるし、木片は散らばっているし、小川を渡ることもあるわと、まるで登山客がいない谷を進んでいるような感じです。
 しかしそこを過ぎると後は林道。コンクリートロードを歩いて下山していきます。木と木の間からちょこっと下の様子を見ることができます。低い山でもやはり町の様子とは打って変わった雰囲気が楽しめると思います。
 ちなみに下山すると「天下祭」なるものをやっていました。地元の人がたくさんいて祭りの準備をしたりして、けっこう賑やかでした。
 
 次は桑谷山を登ろう!と計画していましたが、道がわからずあえなく断念・・・
 そのまま今日の寝場所の荻不動ヶ滝キャンプ場へ行きました。(荻と萩って見分けつかないよね)
不動ヶ滝キャンプ場不動ヶ滝?
 私の持っている「ツーリングマップル」によると、ここは通年運営している無料のキャンプ場らしいです。無料に食いついた私は迷わずここを選びました。
 行ってみると、管理人はいないし、使い方も「使用する方は市に連絡してください」みたいなことが書いてあるけど電話番号を書いてないわで全くわからない。というわけで勝手に使わせてもらいました。幸いにも(?)人は私以外誰もいなく、キャンプ場というより林道でテント張って寝るみたいな雰囲気でした(水もトイレもありましたが)。
 キャンプ登山をいくらか経験している私にとってはいいキャンプ場だったので、また利用させてもらおうと思いました。というか2日目もここで泊まりましたが。
2日目
 キャンプ場は人がいなさすぎたので、貴重品と登山道具を持って、テントはほったらかしにして出発しました。今日の予定は本宮山と宮路山・五井山。
 本宮山
本宮山おそらく本宮山
 本宮山は海に近いこの地方にしては結構高い山です。ですので登るときは海抜ほぼ0mから一気に何百mも登らなければならず、意外にも低山ハイキングでかなり疲れました。最初から最後までずっと登りで、平坦な道は少しあっても下りは無いに等しいです。逆に言うと、降りるときはずっと下りですので、ひざがちょっと笑ってしまうこともありました。
 そのような体力を使う山であるからこそウォーキングセンターというものがあって、早朝にもかかわらず多くの人が登っていたのでしょう。というかこの山を登る登山客はかなり多いです。シーズン中のアルプス並に人とすれ違います。かってに盗み聞きしましたが、ここの山をもう何十回も歩いている人がいるらしいし、そのような人同士がかなり速いスピードで登っていくのをよく見かけます。
 
展望台にて本宮山頂
 本宮山はこの地域で突出して高いため、標高自体は低くても上ってみるとかなり高い場所まで来た雰囲気があります。登っている途中に振り返って見ると、その高山みたいな雰囲気で息を呑むことになると思います。
 かなり疲れるので、水は持っていきましょう。水の汲める場所が2ヶ所ほどあるのでそこで補充したりその場で飲んだりしても良いでしょう。疲れて暑いときに展望のきく場所で飲む水は格別です。
 本宮山頂(789,2m)近くには神社、スカイライン、パラボラアンテナなどがありこれまで登ってきた自然の中とはまた違った雰囲気があります。山頂に行くと急にいろんな施設が出てくるので、風来のシレンのテーブルマウンテン思い出しましたよ。それほど不思議な感じがします。
 帰りは往路を行きましたが、足が・・・だめになりそうでした・・・
 
 ちなみに歩行時間は
 登り約2時間、
 下り約1時間でした。
 宮路山・五井山
宮路山
 本宮山の次は宮路山・五井山の縦走をしました。すでに本宮山を登っているので疲れました・・・
 宮路山・五井山は本宮山の近くにあり、街の近くにある山なので登山客はまあまあいます。本宮山ほどではないですが。
 ここの山頂近くまで林道があるらしく、車で来ようと思えば簡単に行くことができるでしょう。もちろん私はそんなことせずに登りましたが。まあこの二つの山は展望が本当に良いので、手軽に絶景を見るにはよい山と林道だと思います。
宮路山頂宮路山にて
 登り始めは保健センターの奥の道から。結構険しい登りが続きますが、標高自体はそんなに高くないので1時間ほどで山頂へ着きます。
 宮路山頂(361m)に着くと最高の景色が迎えてくれます。この山の南側、三河湾とそこに浮かぶ島々、渥美半島、蒲郡の町並みなど、少しでも愛知県の地理を知っている人ならば誰もが知っているものがゴンヌズバーと目に飛び込んできます。本当に最高の景色です。この地方の気候は暖かく、このまま夕方までここにいようかなと思うほど、このときの宮路山頂は気持ちがよかったです。
 少し名残惜しいですが、五井山へと向かいます。ここからゆっくりとほぼ平坦な尾根上を通って五井山へたどり着きます。
五井山頂五井山頂にて
 右の写真はパノラマで撮ってみました。
 五井山頂(454,2m)の景色も大変すばらしく、宮路山と同じほどのものでした。もうね、本当にこの雲ひとつ無い天気のときにこの山にこれて良かったですよ。この景色のすばらしさはもちろん言葉で言い表すことはできない。だからこそもっともっとみんなにこの景色を体験して欲しいです。
 こんな場所に行けば、登山を一発で好きになってもらえるかもしれないしね。実際私は絶景を見たおかげで山に登っているので。
 眼福状態で今日もキャンプ場へ。幸いにも誰もテントに入った形跡は見られませんでした。
3日目
 桑谷山
 3日目はえらく早起きして夜明け前にテントを畳んで出発。早朝ではどのような景色になるのかみたかったから。
桑谷山朝焼けの旅路
 1日目では道がわからずじまいだった桑谷山ですが、本を良く見るとわかりました。ですが登山口が一体どこにあるのかわからず・・・山頂近くにある桑谷山荘まで行ってしまいました。
 ですので展望台にはすぐに到着し、夜明け前までにたどり着きました。いやはや、ここの展望台も素晴らしい。宮路山などとは同じような場所を見ることができるのですが、今回は見る時間が異なっていたのでまた違った景色を見ることができました。夜明け前なので明かりがついていてなんとも幻想的な風景でした。本当に明かりって瞬くんだなあと、実感しました。街がきらきらと輝いていて、地上の星のように思えました。
桑谷山頂今日がまた始まる
 展望台からは桑谷山頂(434,5m)まですぐに行くことができましたが、山頂は大きな施設があるだけであまり見所はなし。そのまま引き返しました。
 時間がたってまた展望台へ行くと、今度は明かりが消えていました。もうそろそろ夜明けですね。また今日という一日が始まって行くのかと、臭い感傷に浸りながらバイクに乗って次の山を目指しました。
 バイクに乗っているとブレーキがきかなくなってきてそのまま帰りました。今日はあと二つの山を登るつもりだったのに・・・
 残念です。しかし登った山々は素晴らしいものだったので、今回の旅行自体は大変満足のできるものでした。

愛知県の山 (新・分県登山ガイド) 愛知県の山 (新・分県登山ガイド)
(2006/10)
日本山岳会東海支部

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登山

Posted by YU