ばとね!!　感想

2013年6月25日

ばとね!!～ばとるねこみみさん～Plus　　　作　木下英一
　RPGツクール2000で作られたフリーのRPG、ばとね!!Plusの感想を書きますよ。「Plus」と付いているのは、リメイク版だからです。
　コンテストパーク2006で金賞を受賞されており、ストーリーや戦闘共にストレスフリーでプレイできる良作でしたよ。

　戦闘はなかなか独特な作りで、ツクール2000らしさはほとんどありません。
　防御をすればHPとPP（MPみたいなもの）が溜まっていくのは面白いですね。序盤はHPとPPが減ったら防御をして回復すれば普通に無傷で勝てるのですが、後半になってくると防御をしても回復が追いつかず、道具や技でHPやPPを回復していかないといけない戦闘バランスもかなり良かったです。
　全体的に、戦闘バランスは良かったです。ただ単に「決定ボタン連打」で戦闘が終わるのはあまりないし、敵によって弱点が異なっていたりするので、技の付け替えやPP振り分けなどの試行錯誤も出来ましたので、中編RPGながらも戦略性はなかなかのものでした。
　特に、本編クリア後のおまけシナリオの難易度は歯ごたえありました。主人公が初期ステータスから始まりますが、敵が明らかに本編よりも早い段階で強いやつらが出てくるので、この戦闘方式に慣れた人でも学んだことをフル活用させてくれるほど楽しめましたよ。
　敵キャラデザインとか、多くの服が用意されているリミュレとかカレンとかのドット絵も、良い出来です。ほんわか系のかわいい系です。でもかわいいやつらがえげつない攻撃をしてきて…ぐぬぬ！
　キャラとかグラとかは独特かつ良質で、これこそがこのゲームの醍醐味と言って良いですね！主人公のリミュレなんて、猫耳+ロリ+アホの子ですからね！カレンが拾わずにそこらへんの男がリミュレを拾っていたら…、いや、考えないでおこう。グヘヘなことしか思い浮かばねえです！
　衣装によってキャラの能力が変わりますが、しかしそのバリエーションが旧スクとか小豆ブルマとかメイド服とか巫女さんとか…作者のこだわりが見えてきますね。家族の前ではプレイできないほどに。疑うことを知らない純真な少女の心をもてあそぶかのようにコスプレを楽しむ、画面前でニヤニヤしている私…　
　あれ？そう言えば衣装で能力が変化する理由とかってゲーム中にあったっけ？…まあいいか、可愛ければ良い、可愛いは正義！可愛さを演出するために細かいことなどいらぬのだ！！
　登場人物にはリミュレとカレンのほかにカレンのクラスメイトやメイドさんが出てきたりしますが、どれも個性が強くて面白いですね。アイテム販売係のりえに関してはツッコミしきれないよ…。
　ある意味今回のエライコッチャなストーリーの元凶ともなっているイーガンさんですが、ニコイチのための命にどうして可愛い小動物ばっかり選んできたのか…。男のロマンのためですか？クソっ！やつはむっつりに違いねえ！
　ストーリーは、大筋見ると単純でわかりやすいため、ストーリーを楽しむっていうよりもこのハイテンションなストレスフリーを楽しむっていうのがいいかなと思います。リミュレの過去とゴブリンの出現とかってそれほど関係なくね？まあ単に「悪者をやっつけよう！」なストーリーです。
　だるそうにしながらもちゃんと正義の味方やっているかれんさん、マジやれやれ系主人公です。やれやれ系を女にするとこうなるのね！でもある男の子への感情はかなり女の子っぽいです。リミュレとプレイヤーがかなりの違和感を感じるほどに…。ていうかかれんさんって、ショタコンな気あり？
　ラスト(TrueEND)はなかなか衝撃です。えっマジデ？マジデ？かれんさんこれで良いの？本当に？…とかなり疑問に思いました。てっきり平凡な日常にリミュレというシッチャカメッチャカな要素が加わるだけで終わるかーおもーたのに…。
　まあでもじいさんの話とかおまけシナリオとかでかれんさんの本音がわかれば、彼女の狙いとかがわかってきます。う～ん、でも友達のことを忘れっぱなしなのはちょっと悲しい…。
　Plusでは本編で様々な条件をクリアすると、おまけシナリオを楽しめます。これがなかなかボリュームあります。フィールドだって本編には無い、「学校」ですからね。新キャラには「アーアア・アーアア(だっけ？)」という方がいますが、な、なんつー名前だ…。しかもうさぎ耳+天然+おっぱい…
　ラストはばとね!!発表以前からの連載だった「こちるだ」に繋がるものとなっているようです。ちなみにこちるだはここでバックナンバーを読める模様。かれんさん…やっぱりショタコンの気あるんじゃね？
　総括すると、ストレスフリーで楽しく賑やかに、休日に一気に楽しめる秀作だったと思います。