2010年九州旅行 7日目 英彦山 

 2010年3月6~20日にかけて行った、登山しながらの九州旅行についての記事です。
7日目は福岡・大分にまたがる英彦山に登り、九重を目指しました。
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2010年九州 総括


七日目
英彦山 7日目は結構有名な英彦山に登りました。キャンプ場を夜明け前に出発し、山の中を走っていくと英彦山の駐車場に着きました。英彦山は修験道場の山として九州の中でもトップのような山らしく、登山者にもよく登られています。多良岳は仏教の「寺」でしたが英彦山は神教の「神社」なのかな?
 英彦山までの道にはところどころに雪が残っていて大変危ない。バイクで雪を踏んだら、即スリップですからね。
英彦山登山口英彦山修験道
 登山口駐車場の別所駐車場には、英彦山麓らしく店が並んでいます。食堂やら売店やら色々。後、トイレや登山ガイドもあります。
 やはりこのような山は正面参道コースが人気なのかもしれませんが、私はガイドブックに従って周遊コースを辿ることにします。ですのでまず別所駐車場から九州自然歩道を通って、北岳麓の豊前坊を目指します。
 豊前坊までほとんど標高差が無いためか、九州自然歩道はかなり歩きやすく雪の積もった道を歩くことになりました。樹に積もった雪が溶けてきてうざったいけど…。
英彦山の奇岩望雲台への道
 豊前坊から本格的な登山道が始まります。多良岳とは比べ物にならないくらい積もった雪の中を、普通の登山靴で歩いていきます。こんなことは初めてなのでかなり楽しい反面、初めての雪歩きに疲れてもしまいます。
 英彦山は火山岩で出来た山らしく、そのためか奇岩も多いです。危なっかしい岩の数々は私達を楽しませてくれるでしょう。
 道の途中に望雲台という展望台へのルートがあったので立ち寄ってみました。この雪の日に望雲台に行ったのは私だけらしく、雪に足跡がありませんでした。なので道を開拓する楽しみも少しあったかも。
望雲台からの景色超険しい台の上
 望雲台へは鎖場を登っていくことになります。岩には足の置き場所が作られているのでまだ登りやすいのですが、このときは雪が積もってどこに足を置けばいいのかわかりづらかったですね。腕の力を結構使いながら力任せに登っていきました。
 望雲台の上は、まさに断崖絶壁。台の上というよりただの壁の上に立っているようでした。これまでいろんな山に登ってきましたが、このときほど足がすくんだことはなかった。それほど望雲台の上は狭く、足元から一気に下に落ち込んでいました。
どこまでも望め雪深い道
 望雲台の上で震えながら即行で写真を撮り、即行で降りることを決意。怖かったけど、今となってはいい思ひ出。
 望雲台からは北岳まで急登を登り続けます。雪でステッキの石突きの部分が外れたり、樹氷が大きくなりすぎて道を防ぐようになったりと、障害はかなり多かったですがなんとか登ることが出来ました。これも、自分が登った以前に登った人が作った足跡のおかげでしょうか。雪道は本当にルートファインディングが必要だなあと実感。
樹氷の間に山頂の社が英彦山神宮
 北岳からは英彦山神宮がすぐそこに見えます。北岳からは一旦鞍部まで降りて神宮へ登り返します。雪道の場合登るときは辛いけれど下るときは雪がクッションになって気持ちがいいです。
 中岳にある英彦山神宮はまさに山頂の風格をしていますが、実際は南岳のほうが高いです。ここからは正面参道コースや南岳へのコースに分かれていますが、私は南岳へ目指します。
雪と南岳英彦山山頂景色
 南岳は英彦山でもっとも標高の高い山である英彦山山頂(1200m)です。阿蘇や九重なんかも見えるらしいですが、ようわからん。しかし始めてみる山上の雪景色は大いに気に入りました。
 南岳からは、鬼杉と玉屋神社を通って下るコースを辿ります。
材木石巨木が転がる鬼杉への道
 降りていくにつれて樹氷が少なくなったり道から雪が消えていくためか、道はどろどろのべちゃべちゃです。おかげで何回もスリップしましたよ。しかも上からも水が落ちてくるので、ほとんど雨の中を歩いている状態でした。
 材木石という柱状節理(?)を見たりしながら急傾斜の道を降りていきます。すこ~しだけテープがわかりづらいところがあったかも。
 鬼杉に近くなると、道脇には巨大な杉がゴロゴロあります。鬼杉というのはこの辺りの杉の品種名かとも思ったほどです。
鬼杉玉屋神社
 樹齢1200年と言われている鬼杉の迫力は、最早筆舌に尽くしがたいほどです。枝の一本一本が普通の杉と同じぐらい太いのが印象的。この大きさは写真では伝わらないだろうな…。
 鬼杉からはトラバース道が続くかと思いきや、アップダウンを繰り返すことになります。下山気分の状態では少しだけげんなりします。玉屋神社に着くと、ようやく第一登山者発見。自分とは全く逆のコースで山頂まで行こうとしているようでした。玉屋神社は巨大な岩から湧き出る水を奉っているような神社でした。
奉幣殿エイドステーション
 玉屋神社から緩やかに登っていくと、英彦山本宮(多分)の奉幣殿に着きます。ここでお賽銭を投げてこれからの登山の安全を祈願しようと思ったのですが、小銭が賽銭箱の上を転がっていって入りませんでした。こういうときって一体どうなるんだろうか?
 奉幣殿からは階段を少し下りて別所駐車場へ戻ります。
登り下りとも2時間50分でした。
 英彦山からは次の目的地の湧蓋山を目指すべく、九重地区のキャンプ場に泊まることにしました。私が泊まったのはくじゅうエイドステーションというキャンプ場。詳しくは8日目の記事で紹介します。
8,9日目 湧蓋山

霊峰英彦山 修験道復興記 霊峰英彦山 修験道復興記
(2009/10/01)
永井 直

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Posted by YU