2009年北海道ツーリング 4,5日目 黄金道路~屈斜路湖

2009年8月20日~9月3日まで続いた私の北海道ツーリングのレポートを書いていきますよ。
4,5日目は黄金道路を通って、釧路、納沙布岬、屈斜路湖へ。
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4日目
釧路・根室 百人浜キャンプ場を後にして出発。やっぱり北海道であるせいか、夏でも朝方は結構涼しかったです。服3枚は着ましたね。
 とりあえず今日の予定は、北海道に来たんだから広大な十勝平野を見てみたい。ですので海沿いを外れて帯広方面に行ってみることにしました。北海道を一周する、というのが目的でしたが北海道を楽しむためには少しぐらい道を離れたほうがいいかもしれませんしね。
 朝7時頃に走り出したので百人浜にはまだ人はおらず、広大な大地の中にたった一人で自分が立っている、そんな感覚がして気持ちがよかったです。
百人浜 百人浜から先は黄金道路という道らしく、その名前の由来は海沿いは断崖だったので道路建設に金がかかりまくり、結果的には黄金をしきつめて道路を作るほどの金がかかったからだのことです。
 断崖の道路とだけあって、トンネルや半分だけトンネルみたいな防護壁がかなり多く、それに今でも道路工事中の箇所がかなりありました。長大なトンネルも多く、中は夏でもかなり寒かったです。服3枚でも寒かったのでもう一枚着たりして対応しました。ですがトンネルとトンネルの間から見れる太平洋や断崖絶壁なんかは見ていて面白いので、全体的には走るだけでも面白い道路になっていたでしょう。
ナウマンゾウ記念館 十勝平野を見るべく内陸方面へと走っていると、道の駅がありそこはナウマンゾウで有名だとのこと。時間もあるのでナウマンゾウ記念館に入ると、忠類というこの土地で日本で始めてナウマンゾウの化石が見つかったらしいのです。記念館にはナウマンゾウの化石発掘の事柄やナウマンゾウについてのことなど、とりあえずナウマンゾウのことについて知りたきゃここに行け、というレベルでした。今でも研究は続いているらしく今年新しく発表した研究結果などもありました。
 十勝平野に入っていくと、噂どおり牧場や農場が多く道を走っていてもかなり動物臭いですww
 
十勝平野 新嵐山スカイパークというのにバイクで登ってみると展望台があり、十勝平野を一望できるようになっていました。こんなに見事なパッチワークが見れて少し感動しました。
 この後帯広市街に行って名物の豚丼を食べようと思ったのですが、店が見つからず断念…
鶴居村民広場 何も食べずにそのまま釧路へ向かうことにします。釧路への道は峠越えをするので北海道で初めてカーブの多い道を通りました。車通りも少ないし景色も良かったので快適です。
 釧路へ着くと、とりあえず市場に行って名物の勝手丼を食べてみました。市場は市場らしく、客引きが多く勝手丼を勧められまくりでした。まあその分食べると決めれば勝手丼のやり方を丁寧に教えてもらったりおまけがあったりして良かったです。自分が作った勝手丼は、ホタテ、サーモン、イクラ、明太子などが乗ったものをつくり醤油をかけて食いました。鮮度があるせいか、かなり旨い!
 今日の寝床は釧路から少し離れた鶴居村にある、鶴居村民広場に決めました。そこへ行く道は釧路湿原の横を通る道でもあるので、走っている間に木々の間から広大な釧路湿原を垣間見ることが出来ました。
 鶴居村民広場は川沿いにあり、トイレや水場はちゃんとあり近くに温泉もあります。ちなみにキャンプ場は無料です。なんて太っ腹なんだ…。車の出入りも自由なのでオートキャンプとして楽しめるし、かなりいい場所です。鶴居温泉グリーンパークつるいは入浴500円で露天風呂やサウナや休憩所などがついた、温泉としては普通にレベルの高い温泉です。湯は茶色で少し柏のような匂いがしました。
 湯冷めしないうちにテントを張ってさっさと就寝。そういやこの日は結局勝手丼一杯だけで過ごしたなあ…。まああまり腹が減っていなかったかあ別に良かったんですが。夜中に起きると満天の星空を見ることが出来ました。地平線近くまで星を見ることが出来たのは生まれて初めてです。こんな風景は写真には撮れないので頭の中に一生残しておきます。
 
5日目
釧路湿原 昨日の夜に晴れて地上が放射冷却されたせいか、朝起きるとめっちゃ寒い。夏なのに朝露ありまくりでテントびしょびしょ。流石北海道です。朝6時ごろに出発し、釧路湿原道路を走って細岡展望台を目指しました。
達古武沼 釧路湿原道路はその名のとおり釧路湿原の中を通っていく道路です。景色もきれいですし道もまっすぐで車も少ないので気持ちがいいです。途中、鹿の轢死体もありました。バイクで鹿とぶつかったら間違いなく怪我するな…と、ちょっぴり不安。
厚岸 細岡展望台からは釧路湿原を一望でき、遠くにある阿寒岳まで見えました。少し砂利道を走るのでバイクは要注意ですね。途中には達古武沼もあり、自然のあふれた清々しい一押しスポットでした。
 とりあえず国道を走って厚岸まで行き、そこから国道を外れて海沿いルートを走りました。しっかし…本当に北海道は町から町へと走っている感じがします。町から離れればすぐにほとんど手付かずの森や牧場が広がり、町に近づけば建物が急に出てくるの連続です。まあこの感じが「旅」している感じで好きなんですけどね。
海岸美 厚岸から霧多布までは小さな町がありますが、ほとんど自然の中をただ走るのみ。孤独ですが景色が美しいので寂しさは一切感じません。小さな町の中を走っていると、たびたび昆布が干しているのを見かけます。どうやらここらへんの特産のよう。故郷を思い出します。
 琵琶瀬展望台に着くと、驚くぐらい美しく広大な景色を見ることが出来ます。海を見ると、草原と海。内陸方面を見ると日本第三位の面積を誇る北海道遺産、霧多布湿原とその近くの町並みを望むことが出来ます。ここは有名であるらしく、売店があり観光ツアーバスもありました。一息入れるには最適な場所ですね。
琵琶瀬展望台から 湿原からは見事に蛇行する川を見ることが出来ます。季節によっては花で黄色に彩られるらしいです。しかし私が感動したのは湿原だけではありません。湿原の近くに町が広がっているのがなんとも美しく思えました。人間の活動は自然を壊してばかりだ、なんて思ったのではなく見事に自然と調和し風景の一部となっていることに感動したのです。始めて来たのになぜか故郷の匂いがしたかのような…そんな感じがして妙に良かったです。
 この景色に名残惜しんで次の目的地へ目指します。緩やかな丘を越え谷を越え、霧多布岬へと目指します。
霧多布岬への道 霧多布岬へ向かう途中、元祖ムツゴロウ王国が建国されたという島を見ましたよ。もちろん今は行けないですが、懐かしい感じがしました。ていうかこんな所にあったのか。
 湿原と同じ高度まで降りてくると、景色も地平線が見えるぐらい広がってきます。適当に道端に止まって撮った写真でも絵になるのが良いですね。
 霧多布はちょっとした町になっており、本屋やコンビニ、ガソリンスタンドもいくらかあります。近くにはキャンプ場や温泉なんかもあるそうです。しかしそれでも車が少ないのはやっぱり北海道ですね。
観光客も多い霧多布nice boat.広大でいい天気!花咲き誇る霧多布 
 霧多布岬写真4連発
 霧多布岬は草原の広がる広々とした岬です。周囲が断崖で囲まれているので島っぽいですけどね。ここも観光客が結構いました。まあここには花咲き誇る草原や根室半島などを見ることが出来る絶景ポイントですので当然といえば当然です。
 どこまでも広がる海に草原、海岸、どれをとっても素晴らしい。観光ガイドには小さくしか載っていなかったので不意を食らいましたよ。やっぱり行ってみなきゃわからないですよね。個人的には今回の北海道ツーリングの中でお気に入り場所ベスト3に入ります。
こういう地形が多い北海道 次は北海道最東端である納沙布岬を根室市街を経由して目指します。走っているとわかるのですが、この辺りは結構虫が多くバンバンヘルメットにぶつかってきます。北海道行く機会に変えた新しいヘルメットも汚くなって少し残念に思います。
 走っているといろんな景色に出会えます。北海道では別になんともないような景色でも、私にとっては大いに感動できる箇所がいっぱいあります。窪地や丘などのなんでもない風景、余所見をしないなんて無理があるほどです。
市街地近くでもこんな道 普通に走っていても地平線へと続く道を見かけることがありますが、そういうときちょくちょく見るのが、道路が空を反射して水色になっているときがあるんです。しかし少しでも近づくと同じ箇所はすぐに普通の道路の色に変わり、代わりにその奥の道路がまた空の色を反射する…というようなことがありました。
 根室市街に着くとここでしか食べられないと言われるエスカロップの店を探しました。私が入ったのは元祖エスカロップの店、喫茶どりあん。店にあったエスカロップ発祥についての話を読んでみると、エスカロップというのはフランス語で肉の薄切りのことらしいです。
納沙布の灯台 出されたエスカロップは、野菜と炒めたバターライスの上に、豚肉の薄切りを揚げたものを乗せ、デミグラスソースをかけたものでした。それとサラダもついていたのですが、脇にからしがついていたのが衝撃的でした。一体…これはサラダにつけるのかエスカロップにつけるのか、大いに悩みました。
 エスカロップの味はというと、かなり美味しかったです。バターライスとトンカツなんてカロリーものすごく高そうですが昨日から何も食べていなかったせいか、バクバクと食いきりました。おかげでこの一食で満足できました。しかしこれ…本当に根室にしかないそうです。隣の釧路にすら無いそうです。
北海道最東端、納沙布岬 根室半島を走って北海道最東端、納沙布岬に到着です。ここからは北方領土が良く見え、国後や歯舞なんかはすぐ近くに見えます。近くて遠い…北方領土問題について考えさせられます。実際北方領土館なんていう北方領土問題の資料館みたいなのがありますしね。
 北方領土館にはこれまでにいろんな大臣が訪れているそうです。北方領土返還への署名もあります。無料の望遠鏡もあります。望遠鏡では国後にある建物なんかも見えたと思います。
 納沙布岬は北海道最東端というよりも北方領土問題を主としたような感じですね。
国後が見える 今日は天気が良かったので走っていても立ち止まっても気持ちがいい日でした。根室半島中央部は草原が多く、牧場として使われていますがその景色が大変素晴らしい。こんなに良いとは知らなかったのでさらに感動が増した感じです。草原だけでなく丘や窪地があり湿原もある。今日は本当にいい景色を見すぎましたよ。
 根室市街に戻り、次は阿寒岳に登るべく内陸方面へ目指します。知床方面にも行きたかったのですが、なんというか知床は注目すべき場所が多すぎて一日では楽しめきれないだろうと思ったので今回は飛ばします。
意外な根室の良さ 今日の寝床の屈斜路湖のキャンプ場まではひたすら牧場や農場の間を走ります。途中に町はいくらかあるのでガソリンの心配はあまりしなくてよいでしょう。
 でも…このあたりはかなり単調でしたので流石に走るのが飽きてきましたね~。バイクは車と違ってオーディオを取り付けられない(取り付けているのもあるけどああいうのは馬鹿らしいし迷惑)ので走っているとき暇なんです。ヘルメットを細工して音楽聴けるようにしてみようかと考え中です。そうすれば楽しいし、走っているときに聞いていた曲を家に帰って聞くと旅のことを思い出せたりできるかもしれませんしね。
屈斜路湖畔 今日のキャンプ場は屈斜路湖の和琴半島近くにあるキャンプ場。フリーサイト一人400円。ちなみに和琴半島のキャンプ場は二つあります。
 内陸に来たせいか雲も出てきて少し天気が悪く、屈斜路湖が美しく空を反射する景色を見れなかったのが残念ですね。
 テントを建てた後はまだ少し時間があったので和琴半島を散策してみることに。和琴半島は屈斜路湖に突き出た半島で、その周りには天然温泉が湧き出ていることもあります。
火山活動 屈斜路湖は昔に大噴火を起こし山を吹っ飛ばして出来たカルデラ湖ですが、今でも火山のエネルギーを見ることが出来ます。硫黄臭が至る所でしますし地面が変色していたりします。
 和琴半島には二つの温泉があり、一つはその付け根にあります。この温泉はキャンプ場にもっとも近いのでほとんどいつでも人がいるほどに盛況しています。もう一つは和琴半島東側にある温泉。ほとんど人がいない穴場ですがキャンプ場から遠いです。 和琴半島付け根の温泉は近くに脱衣所がありますが、ちゃちなものなのであまり期待してはいけません。温泉も混浴のワイルドなものですしね。
薄暗い曇天 キャンプ場では家から持ってきたレトルトカレーと米で晩御飯にしました。天気が悪くて寒いのでココアも飲みましたが、これが最高に旨い!やっぱり寒い日には甘くて暖かいココアが最適です。
 夜起きてみるとなぜか満天の星空が見れてかなりきれいでした。そういや、夜10時過ぎまで騒いでいた団体がいたな~。子供は別にうるさくなかったのに大人たちがかなりうるさい…。北海道に来てはしゃぐ気持ちはわかるがね。
6,7日目 雌阿寒岳~雄冬につづく。

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(2009/02/26)
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Posted by YU