ブラックマジックM-66 感想
ブラックマジックM-66 監督 士郎正宗,北久保弘之
1987年にバンダイビジュアルから発売されたOVA作品、『ブラックマジック M-66(マリオシックスティシックス)』の感想を書いてみます。
見たのは、2013年4月にBS11で放映されたものです。80年代アニメの感想を書くのはこれが初めてかな?
ブラックマジック M-66 [DVD] (2002/07/25) 榊原良子、横山智佐 他 |
ストーリー自体はものすごくシンプル。敵国に狂わされた自国のロボットが逃げてしまったので、軍隊や主人公がそれを捕まえようとする感じ。世界を救うとかそういうのはなく、一つの事件レベルで終わっています。まとまりのある感があって、好きです。
しかし大筋のシンプルさとは裏腹に、作画とか設定とかはかなりこだわっているように見受けられます。おかげで、結構『濃い』アニメのように思えました。
小物とか乗り物とかも、今から見ると面白いですね。都市の様相と飛行機とかは今よりも発展していそうなのに、パソコンはかなりレトロな感じ。80年代にはやはりパソコンがここまで発展するようなイメージはつかなかったのでしょうか。そういう、過去の未来へのイメージと現実の齟齬が少しわかって興味深いです。士郎さんのイメージが80年代を代表してはいけないかもしれませんが…
作中には少し遊び心もあったりしたのでしょうか?ラストシーンのシーベルのTシャツに「APPLE SEED」と書いてあったりとか。探せばもっとあるかも。
登場人物は大体、博士とその孫と文屋の主人公と軍隊くらいです。軍隊と主人公がものすごくかっこいいです。超渋くて、冷静で、仕事に熱心なところとか、マジ男が理想とする仕事人ですよ。軍隊の中に怠け者とか悪どいやつとかいるかもと思っていたのに、一人一人全員がちゃんと仕事をやって、正義感にも溢れていて、惚れそうでしたわ。シーベルも、最初のシーンの、服よりも先に装備を整えてしまうところとか、笑えますがかっこいいです。
狙われ役のフェリスですが、下着姿で家を歩き回ったりロボットに追われておびえたりするシーンとかは、妙にエロく感じましたよ…。80年代の萌えは現代にも普通に通じるものだと思いましたね!注目すべき箇所はいっぱいあるのに、フェリスばっかり目で追っていました。だって、めっちゃシコれ(ry
やはり80年代なので、昔のアニメらしいセルアニメです。なので全部手作り感があっていいですね。今のアニメでも手作り部分は多いですが…
道路上でのアクションシーンは最高です。みんなものすごく動いて、しかもわかりやすいです。動きとわかりやすさと迫力を同時に表現するなんて、アニメとして最高ですね。アニメのアクションシーンにはあまり詳しくありませんが、この作品でのアクションシーンは見ていて単純に心地が良かったですよ。すげえです。
というわけで総括すると、1987年に発売されたアニメですが、今でも普通に楽しめて、特にアクションシーンは見ものの良作だったと思います。
ラストに「このアニメ、かっこよくて良かったな~」と余韻に浸っていましたが、BS11で見ていたので、「来週からこの時間は『ロウきゅーぶ!』をお送りいたします」という文字が出て、ずっこけました。雰囲気変わりすぎだろwww