2010年九州旅行 1~3日目 脊振山
2010年3月6~20日にかけて行った、登山しながらの九州旅行についての記事です。
全部で9山登ったので記事が多くなる…。
ちなみに全てテント泊です。
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2010年九州 総括
1,2日目
かねてから計画していた九州登山ツーリングを実行することになりました。名古屋から九州の山を登ろうとすると、移動時間にかなり時間がかかって仕方が無いので、長期休暇を取って一気に登りまくってみることにしました。
第一日目は名古屋から中国地方のキャンプ場まで進みました。このときの天気は雨で、気温は8~12度辺り。名古屋を出発して、鈴鹿峠を越えて、京都を越えて、姫路を越えて、ずっとずっと国道2号線を進んでいきました。ずっと高速道路を使わないで下道を走ったので、キャンプ予定地に着いたときは夜の10時でした…。もう少し早く着くように時間配分すればよかったな。
二日目は国道2号線をずっと通って下関を渡り、門司や福岡を通って三本松キャンプ場まで行きました。最初は門司や福岡を観光しようと思ったのですが、意外にも移動に時間がかかったので観光一切無しでキャンプ場へ直行しました。
三本松キャンプ場は、唐津の有名な虹の松原の端に位置するキャンプ場で、松林の中にあるので地面は良く、広々としていてかなり気持ちがいいです。9月~4月は無料で泊まることが出来るそうなので、このキャンプ場を整備してくださっている方に感謝しながら綺麗に使いましょう。
この日に入った温泉は、鏡山温泉という虹の松原のすぐ近くにある温泉です。料金は600円。館に入るといろいろなものがゴチャゴチャと置かれていて、かなり温泉の雰囲気が出ています。風呂もかなりよく、広い浴槽や木で出来た浴槽、タル風呂や打たせ湯なんかもあってかなり満足できました。温泉に入った後は併設の食堂で美人の湯定食というものを食べてみることにしました。値段は1200円くらいですが、旅館の食事のような豪華なメニューに舌鼓を打ちます。
3日目
三日目で遂に九州の山を人生で初めて登ることになりました。キャンプ場を夜明け前に出発し、背振山北の椎原地区を目指します。椎原に来て道の背振山側に椎原バス停があります。その辺りから路地を通って登山口へ目指しましょう。おそらく登山口への道を示す看板はありませんので、少し注意が必要です。
背振山は300名山なのでちゃんとしたガイドブックはまだ無いのですが、福岡県のホームページではルートマップや所要時間が書かれているので是非参考にしましょう。
椎原地区の路地を通って林道に入って進むと脊振山登山口があります。脊振山登山口からは車谷ルートと椎原峠ルートの2種類のコースがあります。駐車場はそんなに大きくはありませんが一応あるので駐車できます。
私は椎原峠ルートから登って山頂に行き、下山は車谷ルートを使うことにしました。こうすれば絶景の鬼ヶ鼻岩にも寄れるし、下山はさくさく降りられるだろうなと思いましたから。
椎原峠ルートは基本的にずっと歩きやすい道です。沢沿いの道なので水の補給はいつでもできます。
椎原峠ルートは谷を進みますが、特にこれといった渡渉も無く下草の少ない歩きやすい道をずっと進みます。
椎原峠からは、背振山脈のちゃんと整備された九州自然歩道を歩くので看板が多く後何十分ほどかかるかが容易にわかるようになります。鬼ヶ鼻岩を目指すため、山頂とは逆の方向に進みます。
山脈の稜線はかなりなだらかで、急傾斜の箇所は一切ありません。道は整備されて歩きやすいので、何も考えなくても簡単に歩いていくことが出来て大変気持ちがいいです。
鬼ヶ鼻岩は山脈の北東側に突出した岩なので、北東側に大展望が開けます。福岡湾や椎原の田園、脊振山頂なんかも一望出来るものすごくいいスポットです。
展望を楽しんだ後はまた椎原峠まで戻り、山頂を目指します。
山頂への道もかなりなだらかで、歩くという行為そのものに快感を持てるようになるほどです。樹林帯の中を進むので基本的に展望は無いのですが、たまに笹のような草地になるのでそこから展望を楽しめることが出来ます。
歩いていくと途中に唐人の舞という岩への道があります。行ってみると巨岩があり唐人の舞という名前の由来が書いてある看板があります。それによると、この山に登りにやってきた唐人がこの岩に登って展望を楽しみ、その展望の良さから岩の上で踊ったそうです。ちなみにこの岩は踊れるほど平らで広くはありません。「アルプス1万尺」の小槍の上で踊るほど難しそうです。
私がこの山を登った時は3月にしてはなかなかの陽気で、歩いているときは少し汗ばむほどでした。ですのでそんなときに樹氷を見たときはかなり驚きでした。まず第一に樹氷なんて見たの初めてですし、こんなに暖かい日に樹氷なんていう冬の風物詩を見るなんて夢にも思っていませんでしたからね。
近くに気象アンテナのようなものが見えてくる辺りには低木だらけの砂地があります。ここでも大展望が開けますので休憩には絶好ですね。
自然歩道を歩いていくと、途中から車道になります。車道をずっと通って、標識に従ってもう一度自然路を歩き、航空自衛隊の土地を横目に見ながら階段を登っていくと、脊振山山頂(1054,8m)に着きます。
山頂近くには航空自衛隊の基地やアンテナがいっぱいあり、これまでの静かな山歩きとは雰囲気がかなり違います。山頂へは車でも来れますので軽装の一般人の方も結構います。
山頂はほぼ360度の大展望で、ここからはいろんな地域が見れます。しかし九州にうとい自分には、いろんなものを見ても何がなんだかわかりませんでした…。
山頂にももちろん樹氷があり、金網やいろんなものに氷がついていました。山頂は風も強くてかなり寒いので、少し休憩してすぐに降りることにしました。
山頂にはキャンプ場もあります。トイレ、水、自動販売機があるだけでシンプルな作りですが、管理人がいなさそうなので無料なのかも?
下山は車谷コースから降りていきます。山頂から矢筈峠に戻り、そこから下山を始めます。車谷コースは椎原峠コースと同じように谷を降りていくことになるのですが、かなり渡渉が多くルートファインディングの能力が必要です。常時どこにテープがあるか確認しながら歩いていくことにしましょう。少し道を間違うとかなり面倒くさいことになりますので。
車谷コースは渡渉が多いですが、渡渉の多い箇所を過ぎ去ってしまえば後は一気に降りられます。その途中にものすごく気持ちが悪い樹を見かけました…。名前はカラスザンショウで、こんななりでもミカン科です。一目見ただけで鳥肌立ちまくり。これを見た人の中でトラウマになった人がいるんじゃないの?と疑問に思うほど気持ちが悪い。
登山口から山頂へは2時間50分、山頂から登山口へは1時間25分でした。
ちなみに脊振山の名前の由来は、竜が背を振ってこの山脈ができたという伝説からです。
脊振山登山が完了したので、もう一度唐津に戻って虹ノ松原を観光に行きました。日本3大松原の名に相応しく、かなり広い松原のようです。この虹ノ松原の中を通って行く道があるのですが、もうずうっと松が続くのでかなり面白いです。所々に駐車場もあるので松原内を探索することも出来ます。
駐車場では唐津バーガーというご当地名物を売っている車があったので買ってみることに。普通のマクドナルドのハンバーガーのようではなく、具が結構違っていました。
松原の中は広々としていて、所々に松原を紹介する看板が立っていたりします。松原を抜けて海岸に出てみると、ものすごく風が強く立っていられないほどでした。しかし松原に入るとほとんど風を感じない。おそらく虹ノ松原は他の松原同様、防風林として作られたのでしょうか。
虹ノ松原の次は唐津城へ向かいました。車専用の広い駐車場がありますが、自分はバイクで来たので路上駐車しました。
唐津城の中に行くにはお金を払って使用するエレベーターと階段がありますが、ここはやはり階段です。少し長い階段を登って天守閣の中へ入っていきます。天守閣閲覧料は400円。中は資料館となっており、唐津の絵図や武具などが展示されています。派手な刀剣などはないですが、そのかわり実用性に優れていそうな武具などを見れてかなり満足。少し刀剣などを収集したい気持ちが湧き上がってきました。
天守閣最上階は展望台になっています。ここからは唐津の町並みや虹ノ松原を一望することが出来ます。
唐津の次は波戸岬まで行きました。ここは渚100選にも選ばれている場所で、観光地として結構整備されています。駐車場付近にはサザエの壷焼きの店が並んでいますが、今回はスルーで。
私がこの岬に行ったときはものすごく風が強く、吹っ飛ばされそうでした。なので灯台まで行くことは断念。目も開けられないほどでしたからね。
波戸岬は恋人の聖地らしいです…っていうか岬ってこういうモニュメント多いよなあ。伊良子岬も地球岬もこんなのがあったしさ、独身ライダーにとっては寂しいわけですよ。
波戸岬は風が強すぎるせいか、まともな樹はほとんどなく草原が広がっています。ここだけ見れば北海道のようにも思えます。
波戸岬から伊万里まで行って有田方面に向かい、今日の宿泊場所の竜門キャンプ場へ行きました。ツーリングマップルでは営業は通年と書いてあるのですが、私が行ったときは管理人がいませんでした。仕方が無いので勝手に寝ました。この次の日と次の次の日は天気が悪いらしいので、合計3泊することに決定。
竜門キャンプ場は綺麗なトイレと水が付いていますし、バンガローもあります。
テントの中では波戸岬近くにあった天下市という道の駅で120円で買った、6,7個入りのみかんを食べていました。しかし120円ってかなり安いですね。名古屋で買おうと思うとこれの2,3倍の値段になりますからね。
4~6日目 多良岳につづきます。
〈とんぼの本〉 唐津 やきものルネサンス (2004/03/11) 青柳 恵介荒川 正明 |