パーフェクトブルー 感想

雑記
 超快晴で気温もちょうどいい10月10~12日の連休ですが、今回はどこにも行かずに家でやるべきことやったり買い物したりしました。
 登山もいいですがこの前の台風で登山道が崩れているところもあったりしますからね。
 後、サイコスリラーものですから この記事特にネタバレ注意
 


パーフェクトブルー 感想
 ゲオが年末までDVD旧作100円ですので借りてきました。いろいろ探してみましたが、アニメ映画って意外と本数が少ないんですね。実写邦画なんて腐るほどあるのに、何で日本アニメ映画って少ないんだろう?おかげで他のゲオもはしごしてしまいました。
 
 パーフェクトブルーは以前見た「パプリカ」の今敏さんの初監督作品です。パプリカを見た後にもっと調べていたらパーフェクトブルーも評判が良かったので借りて見ました。1998年に公開されたので絵柄が若干古くは感じますが、それ以外はほとんど違和感を感じずに素直に見ることが出来ました。
 DVD版はビデオのリマスターものですから、音は2chから5.1chに変わっています。自分の部屋にはもちろん5.1chなんて環境は整っていないですから、ごく普通の音響で見てしまいました…いつか金貯めて映画&音楽専用のシアターを作ってみたい。
 あらすじはというと、アイドルグループ「チャム」に所属していた主人公、霧越未麻が自分と事務所の意向によりアイドルから新人女優としてドラマ出演していくことになります。しかしそこで傷害・殺害事件が次々と起こり、そして自分が作ってもいない「未麻の部屋」というHPに自分の行動が逐一観察されていることがわかってきます。そして劇中劇「ダブルバインド」のシナリオや、過去のアイドルとしての未麻が現実にリンクしてくる…といった、現実と虚像の関係性が大きなテーマとなってきています。
 未麻には強烈な追っかけ(もしくはストーカー)男がおり、終盤まではこいつが女優として汚れ役をやっている未麻をアイドルに戻すために、関係者を殺していったように思えたりもしますが、実際は未麻の女優転身に反対していたマネージャーが犯人
 でも次々と夢とドラマと幻覚が映像に表れてきますから、細部まではどれが正しいか理解しにくいです。私の推測では、追っかけがやったのは現実の未麻を殺そうとしたことだけだと思います。そして起こった殺人事件全ては(未麻に変装した?)マネージャーの仕業かも。
 ラスト、未麻に変装した肥えたマネージャーが現実の未麻の前に姿を現すシーンは身震いしましたよ…。犯人がわかったというのもありますが、あの太った体型でアイドルの服を着ているところが特に。しかもその後必死に追いかけてきて未麻を殺そうとするシーンも、かなり未麻と視聴者に恐怖を与える演出ですばらしかったです。その後いろいろあってマネージャーは病院送りで、未麻は女優として成功。このときは自分がだれだかわからなかった過去に比べて、未麻ははっきりと「自分は本物だ」と言えるようになっています。
 思えば、マネージャーが目を刺してから人を殺していたのは、「アイドルを汚い目で犯すな」というようなことを言いたかったのかもしれません。「アイドル」は日本語に訳すると「偶像」ですから、人間と言う媒体の体を汚して、「アイドル」の命であるイメージをも汚した彼らに制裁を加えたものだと私は思います。
 あと疑問に思ったのが、二人だけのチャムのライブで現れたアイドルの未麻って何なんだろう?ただの未麻の夢だったんだろうか。
 まとめると、この作品は「一体何が起こっているんだ!」とか「どれが本物?どこからが現実?」というようなことを考えながら一気に見られる作品です。一度見てしまえばラストまで引き込まれっぱなしですから、ほとんど時間も忘れて見てしまいました。
 2009年現在に比べれば10年前の古い作品ですが、そんなの関係なしに見れるハイクオリティな映画でした。

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(2008/02/29)
新山志保辻親八

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Posted by YU