E. 感想

フリーゲームの「E.」の感想を書きます。
このゲームは結構高評価ですので、雰囲気が自分に合いそうならやる価値ありですね。


・戦闘
戦闘方法はツクールのデフォルトで、シンボルエンカウントです。
もちろんこのゲームならではの特徴はあります。
それは、血しぶきとグラフィック
 武器攻撃すれば必ず血が出ます。ナイフ、銃、機関銃、ショットガンなど何を使っても血が出ます。ちょっとグロイです。機械相手でも血は出ますが。
 グラフィックと言うのは、敵キャラのグラフィックのことです。ツクールに元々あるグラではなく、多分全てオリジナルです。
 で、それがとにかく気持ち悪い!
まあ見てください。↓
あ・・か・・ちゃ・・ん?
( ;゚Д゚)ヒッ、ヒィィィィィ!!
こいつらはある研究施設で出会うやつらです。
もうお分かりですね?
こいつらは人造人間です。
倒した後にもらえるものは、人工肉
気持ち悪いから早く捨てろ!!
と言いたいところですが、換金アイテムですので捨ててはなりません。
ううっ・・・こんなのだれが欲しがるんだよ・・・
 このように、このゲームではミュータントが大勢でます。最初のうちは犬や機械と戦うことが多いのですが、後半ではグロイやつらばっかりです。少し覚悟しときましょう。
 ちなみに敵が落とすアイテムはほぼ全て換金アイテムです。肉も換金アイテムですが、食べるとほんの少しだけHPが回復したりします。ですので危ないときは肉でしのぎましょう。
 たとえそれが人肉であったとしても
・サブストーリー
 サブストーリーと言うより好感度イベントのことですが、このゲームには世界観には似合わず(?)仲間たちとの好感度イベントというものがあります。キャラと話したり選択肢を選んだりすることにより、好感度は上がっていきます。
 好感度が上がれば最終的には・・・彼女たちと添い遂げられます。
 すいません、嘘です。ですがあながち嘘ではありません。好感度がある一定以上になれば、誰か一人から愛の告白をされます。そしてそれを受ければアイテムがもらえます。で、そのアイテムというのが、ペアリングだのペアバンダナだの精力つける薬だの・・・ちょっと怪しいです。
 告白された後は好感度を計ってくれる男から「幸せにしてやれよ」とか言われます。
どうみてもこの告白はプロポーズです。本当にありがとうございました。
 個人的にですが、一番お気に入りな女性キャラはベロニカだね!古風ともいえるあのツンデレっぷりはたまらん!それに主人公にあげるアイテムが精力上げるものなんて・・・実は淫乱なんて設定は大好物です。一体彼女は何がしたかったのでしょうね。
ここからネタバレです
・メインストーリー
 このゲームの世界は、地上蔓延したウイルスから逃れるために地下へもぐり、何十年か過ぎた後の物語。
 ・・・ドラクォ?・・・という疑問は置いといて、このゲームではいかに地下に暮らし閉鎖的であるという設定を示すために色々な設定が組み込まれています。
 ↓のようなフィールドやIDによる管理、ジオフロントエレベーターなどがあります。
超閉鎖空間
 地下という閉鎖空間であるからこそ、強力な政府が存在し、全ての人間を管理できています。そうしなければ大勢の人間が地下世界に暮らせないでしょうが、政府はそのためにテロリストを殺しまくったりと、非道なことも行っています。
 
 そして政府には裏の顔があります。それは「E」計画。
 EというのはEve return the Edenからとったもので、その名のとおり、「イヴが楽園へ還る」というのが目的の計画です。
 ウイルスが蔓延している地上で、その抗体をもつ突然変異、イヴ。政府は彼女の遺伝子を抽出したりして抗体を持つ人間を作り出そうとしました。その結果が異能者やクローンや出来損ないのモンスターなど。
 ちなみに地上でのウイルスの蔓延は政府の研究施設が原因です。理由は分かりませんが、進化の研究をしていて、進化因子を変化させるようなウイルスが施設外にもれ、人類の半数が死亡したようです。
 
 そしてついに生まれた抗体を持つ、イブの遺伝子が組み込まれた人間、カイン。生まれたばかりのカインには「獣」という存在が彼の中にありました。獣はただ破壊を行い、多くの人間を殺しました。そして、アベルという人が、生き永らえるためにカインを制御するために、自分の脳をカインに移しましたが、肉体に宿っていた獣の精神と縄張り争いをしました。このままでは両方の精神が消滅すると感じた両者は新しい人格を作り、眠りに落ちました。それが主人公、カインです。
 イヴが人を殺し、カインに獣が宿っていたのは、私が考えるにDNAの命令だったのではないでしょうか。「エルフェンリート」という漫画にもありましたが、新人類の彼らが旧人類を滅ぼそうとするようなことだったのではないでしょうか。これまでの人の歴史をたどってみると、新人類が現れると旧人類が滅びるという繰り返しからなっています。それと同じように、彼らは新人類として旧人類を滅ぼす宿命を背負っていたのかもしれません。
 ラストでジオフロントエレベーターへの扉を開けたのは、十中八九マクベイでしょう。それ以外あの扉を開けられるやつは、いませんでしょう。ではなぜ開けたのか?
 彼は選民思想の持ち主でした。選ばれたものだけが生き残ることが出来る、というような思想を。ですから彼は扉を開け、ウイルスを地下に入れようとしたのかもしれません。そして抗体を持つカインとイヴを招くために。
 
最後のネタバレ注意
 一番最後、最も強い選民思想をもつユダヤ教徒、
ユダ
ヨハンが立ち向かってきます
彼は人間の罪深さに失望し、人間は楽園へ還るべきではないという思想を持ちます。
ENDのE、それが彼個人の「E」計画
そのためにカインに最後の戦いを挑んできます。
ちなみにこのときの音楽のかけ方は最高にいいと思います。
 
そしてベストエンドでは・・・
地上は緑にあふれ、一般市民が住めるような環境になっていました。
おそらく寄生主のいなくなったウイルスも滅んでしまったのでしょう。
主人公一味はこの新しい世界で新たな生活を送ろうとします。
ただ、イヴとヨハンは死んでしまいましたが・・・
・終わりに
 私が最初にたどり着いたのはノーマルエンドでした。まあしょうがないでしょう。ベストエンドの条件が全員の好感度10以上なんていう初見者泣かせですから!
 ですがベストエンドは見る価値があったと思います。ノーマルエンドでは誰か一人以外全員死亡ですから。まさにベストエンドはハッピーエンドでしたね。イヴがどうして死ぬことになったのかはわかりませんが・・・
 暗い暗い世界から明るく緑あふれる世界に出てきたときは、とても新鮮な感じがしました。緑なんてほかのゲームで見飽きるほど見ているのに・・・それほど開放感というのが強かったのでしょう。
 
 暗いゲームでしたが、最後の最後に希望を与えてくれたというこの物語の結果は、これからの誰かの人生にもいつかは光が射すことになることを、表しているのかもしれませんね。


やりこみ記録
・真END
・好感度イベント以外のアイテム全入手
・カイン覚醒

フリーゲーム

Posted by YU