To Infinite Tomorrow 感想

2010年2月4日

雑記

　By　NHK

To Infinite Tomorrow 感想
　vectorで何か自作戦闘シーンのあるRPGを探していたら見つけたTo Infinite Tomorrowの感想を書きます。これまでは結構有名なフリーゲームばかりやっていたのですが今回は違います。ぶっちゃけるとこのゲームはあまりインターネットで評判になっていません…。しかし出来が悪いかと言うとそうでもないのでなかなか楽しめます。
　
　このゲームの魅力はと言うと、豊富なミニゲーム、戦闘、ストーリーと言ったところでしょうか。
　このゲームにはいろんなミニゲームが含まれています。ダンスで踊ったり、モンタージュで犯人の顔を暴いたり、すごろくがあったりと、他のフリーゲームと比べるとミニゲームの種類はかなり多いほうになるでしょう。ミニゲーム自体の出来もよかったので、イベントで1回使うだけでなく、自分で難易度変えて自由に遊べてもよかったかもしれませんね。特にダンスに関しては、ダンスダンスレボリューションの基本的なシステムが完成されていたのでかなり出来はよかったかと思われます。後、ミニゲームで失敗が続くと難易度を簡単にすることが出来るので不器用な自分にも難なくクリアーできました。
　次は戦闘ですが、このゲームの戦闘は横視点ターン制コマンド式バトルです。コマンドには、たたかう、技、アイテム、防御の4つがあります。技の種類は攻撃技多くて回復・補助技は少ないほうですね。ちなみに、戦闘不能になっても戦闘後にHP1で復活しますし、レベルアップ時にはHP,MP共に全回復します。戦闘の難易度は、アイテム欄の「戦闘モード変更」からEASY、NORMAL、HARDの3種類のうちどれかにすることが出来ます。
　エンカウントは、ダンジョンの中に見えない敵がうろついていてそれに接触すると戦闘が始まります。それに一回倒した敵は二度と復活しません。ですので、このゲームでは無制限に敵を倒して経験値を上げる、ということは基本的に不可能です。
　
　戦闘難易度EASYは本当に簡単なので、ストーリーだけ見たいという人にオススメ。NORMALは至って普通ですので基本はこれ。そしてHARDですが、これは本当にやる気がある人にしかオススメしません。
　私はこのゲームを完璧にやりつくすために難易度HARDで最初から最後までプレイしましたが、一体何回雑魚戦で全滅したことやら…。HARDは本当の本当に毎回ギリギリで雑魚を倒していくことになります。一番最初のダンジョンですら何回か全滅しましたし、HP,MPを使い切りまくっていました。それにこのゲームは戦闘回数が基本的に決まっていますから、「敵が強いからレベルを上げて挑む」ということは出来ません。つまり、敵が強くても何とか切り抜けていかなければならないというわけですね。
　難易度HARDをクリアーするには、第一にレベルアップ時に全回復することをいかして戦闘中に技を使っていくことであり、これレベルが上がりそうになったキャラは積極的に技を使って他のキャラのMP消費量を抑えたりするということです。第二に、ラナの全体回復魔法はかなり強力であるので使いどころを間違えないことで、この技は瀕死のキャラでも全回復近く回復することが出来ますが消費MPはそれなりにあります。第三に、戦闘後は戦闘不能になっていてもHP１で復活することをいかして、戦闘はあまり攻撃技を使わずに全員瀕死か戦闘不能で終わらせてからフィールドで全体回復魔法をすることです。この三つの原則を守れば何とかクリアーできます。それでも運が悪ければあっさり全滅してしまいますので、セーブはこまめにしましょう。
　そして最後にストーリーです。このゲームの世界観は、汚染された世界で生きていくことが出来なくなった人間がドームの中で生きていく…といった感じです。そのドームの中で強力な力を持っているのがグステン社であり、持ち前の科学力でドームの人間の生活に貢献している反面なにやら危なげな研究もやっています。
　このドームの中にはある限られた地域にしか植物は無く、街の中にある動植物は全て人工物です。そんな環境の中で、グステン社に近づいてきた怪しい二人組みが次々に人々を自然の樹木に変えていくという怪事件が起こります。
　そういやあ、近未来の閉鎖空間が舞台の作品で自然をテーマにしたものってこれまでやったことがなかったようですね。人間によってなぎ倒され、破壊されてきた自然が人間に復讐してきます。共存か、対立か、異なるもの同士の関係というのはやはりこのようになってしまうのでしょうか。
　最終的には樹木に変えられた人間達は助かります。では自然は？スタッフロールではドームから出て行ったタンポポの種子が世界中を旅します。しかし外の世界にはすでに自然が戻っていました。
　
　外の世界の現状がわかったとき、閉鎖された空間の中で明日どうなるかわからない人々にとっては、大いなる未来が開けたことでしょう。還っていった主人公と人間達は共に、限りなく続く未来をずっと歩んでいくことになるでしょうね。