四国遍路 32日目60番札所~新居浜市
32日目
夜明け前出発。真っ暗で車通り皆無の道をヘッドライトで照らして歩いていきました。
60番への登山口には、水場、トイレ、休憩所、駐車場ありと、それなりに設備揃っています。
登り道は岩がゴロゴロしている少々荒れた沢の横を歩いていきます。遍路地図に、「雨天の際は危険」と書いてありますが、確かに豪雨だと結構きついかも。しかし、しとしと雨程度なら大丈夫だと思います。
ひたすら登山道を登っていくと60番札所横峰寺。境内はあまり大きくなくて少しこじんまりとしていますが、こんな山の上に在るってこと自体が凄いです。一応林道は近くまで通っていますが、車の無い時代は人力で寺をここに作ったんだよな…。やっぱり、凄いところだわ。
納経所にいた人からスイカとぶどうのお接待をしていただきました。スイカとぶどうなんて何ヶ月ぶりだ…ありがとうございました!でも山の上は曇っているし標高高いので寒く、食べたらさっさと歩行開始しました。
60番からの下りは緩やかな道が意外に多く、山歩きを楽しめました。やっぱり登山はやめられまへんわ。
どんどん下っていくと西条市の町並みが見えてきます。下りが終わる頃に61番札所香園寺。ここはかなり空気が違う寺でした。第一、本堂や大師堂が無い!?ご本尊は写真にあるような何かの会館の中に納まっています。どうしてこんな形になったんだ…。こうなる前はどうだったんだろう?
61番からほんの少し歩くだけで62番札所宝寿寺。ここはかなり小さな寺でした。最小限の設備があるだけ。すぐ近くに次の札所あるから、みんなすぐに出発してしまうからだろうか…。
62番から国道を少し歩くだけで63番札所吉祥寺。62番よりかは大きな寺です。平均よりかは小さそうだけど。
国道とは違う細めの道を少々歩いて64番札所前神寺。ここの境内は大きかったです。が、本命は傍にある石鉄神社かも…。元々このお寺の創建も、石鉄神社ありきだったようですし。
64番から65番まで、ひたすら真東に進んでいきます。東西に中央構造線が通る四国の山々と海の間を、ただひたすら。山々も東西に一直線に並んでいます。道も。
新居浜市や西条市内も通って行きますが、この辺りは「うちぬき」という湧水で有名ですね。国道11号沿いにも湧水飲み場がありました。歩き遍路にとってはありがたい設備です。
国道11号に来たからか、出発の地である徳島の文字も見えてきました。ものすごく長いこの遍路旅も、遂に終わりが見えてきたということか…。さっさと終わりたい、と思っていたのに、いざ終わりが近づいてくると寂しいものです。
12番札所焼山寺の下りで痛めた膝の関節も、もうこの辺りでは何も感じなくなっていました。お世話になった膝サポーターも外しました。人生の中で短いこの遍路旅でも、自分はどんどん変化しているんだな…。
広い国道から狭い旧街道を通るようにしましたが、帰宅ラッシュもあってか、道狭いのに旧街道はかなり交通量多かったです。ていうかよそ者の私から見たら、旧街道の交通事情はかなりカオス。すれ違うのにも苦労するくらいなのに車が来るわ来るわ。もうちょい別の道使えば…?
野宿地が見つからず、暗くなっても歩きました。有線が流れている商店街の中に、おしゃれな公園を発見。ここで泊まりました。このおしゃれな公園は、商店街の人たちが何とかして活気を取り戻そうとした結果なのかな…。
晩御飯はエリンギの照り焼きと小松菜の炒め物。料理できるといろんなものを安く食えて楽しい。
歩行距離:約36km
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