名古屋二十一大師巡拝記 1~9番札所

名古屋二十一大師
 名古屋二十一大師霊場は、弘法大師のご縁日「二十一」に因んで、江戸時代名古屋城を中心とした真言寺院二十一箇所を札所に定めたものの、空襲によって殆どの寺院が戦火を蒙ったので、昭和44年に改めて市内に「名古屋二十一大師」の札所を定め、現在に至っています。
 1番札所大須観音から21番札所興生寺までの全行程は約64.7kmです。四国遍路みたいに巡拝道は整備されていませんが、こちらの愛知札所巡り様に札所から札所への道が載っています。私はこの地図を印刷させてもらって、歩きました。
 流石に64.7kmを1日で歩いて周りきることは無理なので、この日は1番から9番まで歩きました。約17kmの行程です。
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10~20番札所
21番札所


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地図11
 この日は真冬の寒さが和らいで気温が高くなり、また天気もかなり良かったので、都市部を歩くには最高の日でしたよ。夏とかだと暑すぎて辛いですからね。
 前年では四国遍路をしていましたので、遍路のとき同様に参拝するため、線香と蝋燭と数珠と経本を持っていきました。
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 この日は平日だったので出勤ラッシュを避けるため、朝7時の地下鉄に乗車して大須観音へ向かいました。流石に7時くらいだと名古屋の地下鉄でもすんなり乗れます。
 一番札所大須観音寳生院はこの日、ちょうど骨董市が開かれており、朝早めで他の店が開いていないのに、多くの人がやってきていて盛況でしたよ。参拝する人もそこそこ。
 大須観音で名古屋二十一大師の奉納経を購入しました。購入場所は賽銭箱近くにある蝋燭などを売っている場所でした。現物を飾っていたりはしないので、少しわかりづらいかも…。値段は700円だったと思います。また、購入時には各札所の簡単な地図と由来が書かれた「巡拝マップ」も頂けます。ご朱印代は100円。どの寺でもご朱印代は100円となります。
 ここから、出発!
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 大須観音から住宅街を少し歩くと、二番札所稲園山七寺に到着。私以外の参拝者はいません。ですので存分に読経を行いましたよ。ただ、大通りが近いので車の通る音が少し騒がしい…。
 やっぱり四国遍路のように毎日多くの人が寺を訪れるというわけではないようなので、納経所では呼び鈴を押すことになりました。わざわざ呼び出してご朱印押してもらって、100円っていうのは、まあいいのか?
 三番目指して街を歩きます。やっぱり四国遍路のように田舎道を歩く気分とはまた違います。
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 三番札所成田山萬福院はいつ見ても賑やかな感じです。よくこの前を通ったりしていて、「何だろうか?」と思っていたのですが、真言系の寺だったのね。参拝者はそれなりにいました。
 ご朱印はどこで押してもらったらいいのだろうかと思い、住職らしき人に聞こうとしたら、「お茶菓子どうぞ」と言われ、頂きました。あ、ありがとうございます…。
 四番目指して街をさらに歩きます。情緒、無いなあ~…。
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 都市として整備された場所を歩いていきます。街の中心へと向かうにつれて、何だかくさい臭いとかが少なくなり、道も歩きやすくなり、電線が地中に埋め込まれていっていましたね。都市部はにおいが嫌いなのですが、整備されていたら、許容範囲内?
 四番札所摩尼山延命院は何だか現代的な構成です。街の中心部にありますが他の場所とは隔絶された雰囲気があり、落ち着きます。
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 四番から少し歩けば、五番札所袋町お聖天福生院です。ここは何だか妙な雰囲気と言いますか、神社や寺がここに色々集まっています。栄の各地にあったものを集めてきたのか?
 とりあえず、ここに行けば色んなものがありますので、とりあえず何か参拝したい人にはオススメかと。普通に面白いし。
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 ここから徐々に中心街から遠のいていきます。遠のいていくにつれて車の走る音が小さくなっていき、情緒を少しずつ感じられるようになってきました。白壁とかのレトロな建物は、こういう暖かい日に見ていると、何とも落ち着きますね…。
 六番札所東岳山長久寺は境内がなかなか広く静かなので、落ち着いた雰囲気で参拝することが出来てよかったです。境内には何か柑橘類の実が生っていて、青空と一緒だとよく映えます。
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 徳川園沿いの閑静な住宅街と歩いていきました。途中、マックスバリューでジュースとパンを購入。七番近くにJR中央線が通っていますが、周りよりもこんなに低くて大丈夫なのか…。
 七番札所長尾山東界寺は新しい感じのあるお寺です。納経所が無くて困ったので、寺脇にある建物のインターホンを押して「ご朱印を押してもらえますか?」と聞くと、礼儀正しい奥様らしき人が出てきて押してもらいました。お手数かけて申し訳なくなりそうだ…。
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 大曽根方面へ向かい、八番を目指します。流石に大曽根近くは都会っぽいです。駅前のベンチで軽く昼食+休憩。
 山田天満宮という大きな神社の近くに、八番札所秋葉山常光院があります。たまに本堂と本堂でないものの区別がつかないときがあります。最も大きいものに参拝すればいいのでしょうか?それとも全部やっちまえばいいのでしょうか?
 八番では住職がお留守だったようなので、納経所前に朱印の印章が置かれていて、自分で朱印を押すことになりました。
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 八番から九番までは3.9km、そこそこあります。こうやって歩いてみると、やっぱりまだまだ知らないものが多くあります。知らない場所にも歴史あり、人間あり。
 庄内川の橋上から見た景色は良いですね。広々していて、遠くにある雪を被った山まで見えます。川には妙に大きな魚がいっぱいいてびっくり。鯉なのか?
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 閑静な住宅街を歩いていくと、九番札所味鏡山護国院に到着。味鏡神社が併設されており、寺も神社も両方大きいです。本堂の金の鯱が眩しいですぜ。
 納経所にいたかたは若い女の人ですが、とても礼儀正しいです。やっぱりお寺にいる人たちは基本的に全国どこでも優しい人ばかり?
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 九番から十番までは16km以上あるので、今日はこれで終了です。上飯田駅から地下鉄に乗って帰りました。
 前年の9,10月以来初めてそれなりの距離を歩きましたが、結構疲れました…。足裏は特に痛くはならなかったのですが、足全体が疲れましたよ。この程度の距離+荷物は四国遍路とは比べ物にならないほどですが、やっぱり身体はなまるものですね…。
10~20番札所へ続きます。

旅行記

Posted by YU