ロゼと黄昏の古城の感想――あまり無いシステムだけど良作です!

日本一ソフトウェアが2016年にプレイステーションVitaで発売したアクションゲーム、「ロゼと黄昏の古城」をプレイしたので感想を書きます。
私がプレイしたのは2017年に発売されたSteam版。

アクション性

停止した物に赤(血)を与えて、動く状態にする

単純なシステムですが今までのゲームになく、非常に新鮮さを感じながらプレイが出来ました。
落ちる物を停止させて足場を作る、なんてのは序盤にありましたが、そこら辺は初見でも予想が出来ます。
しかしステージを進めるごとに応用が必要になり、このゲームで出来る全てのアクションを組み合わせて進んでいくという感が強くなり、やりごたえもありました。

巨人はイバラで死なず、ロゼは死ぬ、という区別も頭を悩ませてくれるもの。
何度も試行錯誤してうまく行ったときの快感は、こういうパズルアクションならでは。

ボス戦が2回ありますが、2回とも良い出来でした。
今までギミック相手だけだったのにこんなシステムのままボス戦があるだなんてという驚きと、「そんな倒し方か!」っていう驚きと。
ボス戦で何度も死にましたが、アツかったよ。
特に真ボス戦はBGMも好き。

世界観

前説明はほぼ無く、進む毎に世界観が明らかになっていくパターンです。
ありがちですがこういうの大好きです。
逆に、こういうストーリーの見せ方で無いとあまり入り込むことが出来ないほど。

日本一(幼女に厳しい)ソフトウェア、と揶揄されることも多くなってきたメーカーですが、このゲームによる影響もあるでしょうね。
10歳ほどの可愛い女の子が潰れたり断首されたり絞殺されたり串刺しになったりするんだから。
死ぬ前に怖がる様子……(可愛い)
まあロゼたんの魅力も私のこのゲームへの評価への非常な要素になっているわけでして?

ストーリー自体はかなり雰囲気重視で、整合性とかそういうのは想像で補完してくれ、ってのが基本的スタンス。
ブランの存在を認知してから各種記憶を見ていくと、ミスリードによって物語としての技工を凝らしていることが分かります。
結局ヴィオラを倒してもイバラの呪い全てが無くなったわけではないと思うので、平和な生活が送れるわけでは無さそう。
まあ、ブランとロゼと巨人の3体でいられれば多少は救われる、かな……

やりこみ記録

・全実績制覇
・全てのアイテムを入手

ほんの少しのミスで何十分がパーになる、なんていじわるなものは無くてストレスにならない良い塩梅の実績でした。

最も難しいのは「Total Timeが1:20:00以内」の「神速の星」ですが、これは数分でクリア出来る各ステージのベストタイムの合計です。
最初からやり直して最後までプレイするRTAではないので簡単です。
各ステージ毎の計算ならばギミックのクリア方法も覚えていられるので、気軽に何度もやり直しが可能です。
私のTotal Timeは、ちょこちょこミスして1時間10分ほどでした。
恐らく非常に上手い人は1時間切るでしょうが、まあその程度のやりこみ度で実績制覇出来るってのはコンプリート中毒者の私としてはありがたいことです。

やり直しのしやすさも相まって、全体的にユーザビリティとしては完成度の高さを感じられるものでした。
プレイ当初は非常にインディーズ感が強かったんですけどね。
日本一ソフトウェアも、何だかんだプロですよ。

市販ゲーム

Posted by YU