武甲山 登山
武甲山
武甲山は埼玉県秩父市と横瀬市の境にある山で、200名山の一つとなっています。
北側斜面が石灰岩質らしく、大規模な掘削が行われているため山の形が少し異様です。
しかしだからこそ同定がしやすい山ですし、山頂からの北側への展望が開けていて楽しい山です。
標高は1300mほどですので、真夏に登るのはよした方が良いでしょう。
今回は東京(池袋)方面から公共交通機関を使っての日帰り登山、というわけで電車の時刻を考えて北側の横瀬駅から生川まで車道を歩いてから東側から登り、西側の裏山口に下山するコースを採ることにしました。
表参道の生川までは車道が通じていますから、マイカーやタクシーを使うならそこまで行ってピストンするのが最も楽に登れるかと思います。
始発の電車に乗って出発し、6時半くらいに横瀬駅に到着。
駅からも武甲山が見えますし、あちこちに道しるべがあるので迷う心配はありませんでした。
一応地理院地図をカラー印刷したものを持ってきましたが。
車道をずっと歩いていきます。
中敷きをクッション性の高いものにしておいて良かったです。
休日でも工場はいくらか稼働しているらしく、ミキサー車やダンプみたいなのがよく通っていました。
まあそれ以上に武甲山登山を目指す一般の車が多かったですけどね。
最後の工場を過ぎると道が狭くなり、建物もまばらになってきます。
途中には延命水という水場もあり、ここで水を汲むことが出来ます。
ここで汲まずとも登山口や登山道登り始めて3分の1くらいのところにも水場はありますけどね。
石灰岩質の山だから水の味も特殊なのだろうかと思いましたが、普通の無味無臭なものだった気がします。
登山口には鳥居があり、駐車場とちょっとした喫茶店があったりします。
晴れの休日だからか登山者も多く、車は駐車場に入りきらずに道脇に停められていたりしていました。
しばらくは簡易舗装された歩道のようなものを歩いていきます。
途中には養殖場がいくらかあり、今でも養殖は行われているようです。
こういう場所で暮らすのってどういうものなんだろう…気になる。
作業道みたいな簡易舗装道が終わると、本格的な登山道の開始です。
登山口の車の多さからも察せられるとおり、今日は登山者が多く、静かに孤独に歩くことは出来なかった…。
まあ、都市圏から近い場所の山を休日に登ったら、こうなるのはしょうがないよね。
山頂までほとんど全部スギやヒノキの人工林の中を登っていきますから、下層植生が少なくて歩きやすい反面、結構単調です。
集中して登れると言えば、そうなんですが。
たまにスギの巨木があり、巨木の広場は山頂まで残り60分ほどらしいので、休憩には最適かと思われます。
今日休憩した場所は、山頂を除いてこの巨木の広場のみ。
更に人工林を登っていきます。
石灰岩の露出が多くなってきて、武甲山が石灰岩質の山であることを実感できます。
ちょっと滑りやすくもなってきます。
単調な登りを続けると、ひょっこりと山頂の御嶽神社に到着です。
神社前の広場が休憩場となっており、山頂展望台は人が多い時は狭いものですからここで休憩した方が良いでしょう。
神社裏手に武甲山山頂の標識(1,304m)と北面に広がる展望が待っています。
掘削前はもう少し山頂部が広がっていて標高も高かったようですが、今(2017年)はここが山頂らしいです。
南面は樹林帯なので景色を見ることが出来ませんが、北面は秩父の町並みが眼下に広がります。
本当に今日は、良い天気です。
天気よすぎて夏のような暑さですが…。
半袖+タオル鉢巻きで登りましたよ。
神社前でしばし休憩。
やはり5月の山は新緑が美しく、生命の輝きと清廉な空気の両方を楽しめる良い時期です。
夏になると高山行かないと空気が澱むような気がして…。
浦山口へ出発です。
いったん南側に少しだけ降りてから分岐点を西側へ。
更に南へと進む道もあるようですが。
浦山口への道も基本的に単調ですが、カラマツ(?)が多く生えているような気がします。
なので新緑が美しく、ちょっと開放的。
また、こちら側はサブルートなのか、東側の表参道よりも人通りが少なめでした。
たまに石灰掘削の発破から身を守る避難小屋がありますが、結構古いものばかりなのでこんな小屋で身を守れるかどうかは微妙…。
尾根上を下り、傾斜が緩やかになってくると谷に降りていくトラバース道となります。
降りきると谷筋を下っていくことになります。
かなり気温が高くなってきましたが、サラサラと流れる沢の音を聞きながらだと何となく涼しくなった気分もします。
一か所だけ渡渉点のようなものがあります。
増水時以外なら特に問題は無いでしょう。
谷の石灰岩と新緑はやはり美しい。
段々と道が広がり、未舗装林道になるともう安心です。
未舗装林道上でも車は通れると思いますが、表参道のようなちゃんとした駐車場は無かったと思います。
のんびりと車道を歩き、集落が出てくると浦山口駅も間近。
下山口の浦山口駅に到着したら電車に乗って、帰宅。
登り:2時間45分、下り:1時間45分
累積標高差約1060mでした。
もっと時間がかかるかと思いきや、案外早く終わりました。
荷物少なめにしたし、登りは人が多かったからちょっと早めに登ったからかな。
気温も高くなるので、武甲山を快適に登りたいなら6月~9月くらいは止めた方が良いかも?