ポポロクロイス物語　感想

2011年2月9日

雑記
　裁判員裁判って、裁判などに興味を持たないやつらを半強制的に参加させて、政治や裁判について半強制的に学ばさせる効果もあるんだろうか…、と考えるようになった。
　やはり、「美しい国」を作るには、国民一人一人が真面目なことについて勉強して頑張らないと、絶対に不可能なのだろうね。

ポポロクロイス物語　
　プレステ1初期のRPGの中では傑作の部類に入りその後も続編も作られた、SCE製作のポポロクロイス物語(1)の感想を書いていきますよ！
　最初は、プレステ初期のゲームだし漫画が原作のゲームだから、そこまでゲーム性にオリジナルは入っていなくてシンプルなゲームなんじゃないかな？と思っていましたが、プレイしてみると結構ゲーム性自体に個性が入っていて面白い！
　グラフィックは、通常画面は2Dのドット絵です。少し童話チックな感じで、主人公ピエトロなどの主要メンバーのドット絵の種類がかなり多くて動きが多く、見ていて面白いです。
　要所にはアニメが挿入されています。私の持っている攻略本の製作秘話を見ると、このゲームに入っているアニメは劇場版アニメを1本作れるほどのコマ数使っているようです。全てのアニメを繋げても劇場版アニメほど長くは無いのですが、どのアニメもかなり動きが多くて、確かにかなり多くのコマを使っているようでした。特に、3章終わりの魔王復活シーンのアニメはかなり迫力があってお気に入りです。背景を描いておいてその上をキャラクターが動いていくようなのが少なく、背景もキャラクターも一緒にヌルヌル動くので、アニメ製作に力を入れていることがよくわかります。
　音楽は、ゲームを始めた時は「あ～、やっぱりこういう童話チックな音楽が多いのかな」と思っていましたが、戦闘や山場となるダンジョンなどでは結構ロックな音楽も多くて燃えましたよ。
　全体的に見て、音楽のレベルは高いかと思います。このゲームのレビューなどでは音楽に関する記述が少なかったのであまり期待していなかったのですが、良い意味で裏切られました。特に気に入った曲は、4章ポポロクロイス移動時の曲、氷の神殿戦闘曲、ブリオニア戦闘曲など、思い出そうとすればもっと出てきます。
　戦闘は、ターン制ですがアークザラッドなどのようにマップ上を移動したりしながら戦っていくシステムです。使用できるコマンドには魔法やデメリットもある必殺技があり、物理攻撃力に関係する気力があったりしてやはり普通の戦闘とは違います。
　難易度は、実は結構難しめです。子供向けのゲームだからそんなに難しくは無いだろう！と高をくくっていたのですが、雑魚戦で全滅してしまうこともたまにあるくらいの難易度でした…。1週目はクリアだけを目指してガンガン進んでいたのですが、四天王戦やカルラ戦ではものすごく苦労したし、永遠の番人の館辺りから雑魚敵も妙に強くなったりして、1回戦うだけでかなり体力を消耗してしまうほどでした。
　ストーリーは、ポポロクロイスの王子であるピエトロが仲間とともに冒険して、眠ったままの母をどうにかして目覚めさせようとするのが主な目的となっています。
　やはり原作が子供向けの漫画だからか、全体的にコミカルで冒険心あふれるものだったと思います。特に、空に浮かぶブリオニアに行ったりするのは、子供にしてみればかなり心躍る展開だったでしょうね。ガミガミ大魔王の城や町はコミカルさがあふれ、スタッフの遊び心を垣間見ることが出来ました。
　おもちゃ箱の中のような永遠の番人の館は、まあこれもコミカルの部類に入るのでしょうが、正直フリーゲームの「夜明けの口笛吹き」のような薄気味悪さを感じましたよ…。観客の多い闘技場では、いつ、「個人は陥没！」とか言われるのかと勝手にひやひやしました。
　ピエトロはまだ10歳なだけあって、年相応に甘っちょろいようなところがあります。すぐに泣いたり落ち込んだり、お母さんを見るとすぐに抱きつきたくなったり。最初はオドオドしていて「本当にこんな王子様が冒険できるのか？」と思ったりしましたが、やはりそこは子供向けの童話。冒険を続けていくうちにどんどん成長していく様子を垣間見ることが出来ます。
　ピエトロの純粋な、子供らしい気持ちが王国を救うことになっていくのは良いですね。その王道なストーリーの流れは、プレイしていて安心できますよ。昨今のRPGでは、昔のRPGによくいた「魔王らしい魔王」があまり出てこなくなりましたが、ポポロクロイスの氷の魔王は、まさに魔王だ！といった感じがあって、逆に新鮮でかつ恐ろしい存在でした。そんな魔王に立ち向かうピエトロのことを考えると、このゲームは本当に全体的に日本のRPGらしくていいなあと思ったりします。
　ただの童話なゲームだと思っていましたが、案外そういう要素ばかりじゃなくてゲームとしても面白いし、スタッフの遊び心などがふんだんに盛り込まれていて、良い意味で期待を裏切られたゲームでした。