グランディア2の感想――Not for meなゲームだったかな……
2000年にゲームアーツが開発したRPG、グランディア2の感想を書いていきます。
当初はドリームキャストで発売されましたが、その後にPS2、2020年にSteamでHD版が発売されました。
私がプレイしたのはSteam版。
感想を一言で表すと、Not for me(自分向けではない)ゲームでした……
言い換えれば、不評だってことよ!
やりこみ記録
- 実績制覇
- 全アイテム入手
- 全スキル・魔法レベル最大
実績取得については、前回の記事をご参照あれ。
全アイテム入手は非常に難しいものでした。
このゲーム、逆に清々しくなるほどの一本道ですから、ほぼ全てのアイテムが時期限定アイテムとなります。
店で売られているものは全て購入しないといけないし、道中の敵がドロップするレアアイテムはもちろんやっぱり取得せねばなりません。
スキルは真っ先に盗賊の指を最大にするのがオススメ。
敵のレアアイテムドロップ率は低めなので、何も考えず敵を全滅させるだけでは集まりません。
良い攻略サイトがネット上にあったので挑戦しましたが、無ければ無理です。
特に、セントハイム法国(2回目)は酷いものでしたわ!
だって、稼ぎが出来ない状況で高価なアイテムがたくさん、一瞬しか売っていませんからね。
250,000G取得の実績のために直前で金を稼いでいたから良かったものの、稼いでなかったら何時間もやり直す羽目になっていたよ!
ちなみにマレッグはリタイアするので、武器は余分を買っておきましょう。防具は外せる。
ほとんどの敵の金ドロップも少ないですから、次のエリアに行くまでの稼ぎも大変でした。
リリグ出発前はベイク原野のサンドマン、サイラム出発前は参道のツインオーガ、ガーラン出発前はグレイル山のフレイムトード、デモンズロウ攻略前は大地の狭間のデザートダイバーを狩るのがオススメです。
敵のアイテムドロップですが、敵によってレア枠アイテムドロップ確率は変わるのが、体感。
能力アップ系アイテムはレア枠ですが落としやすいし、逆に装備系アイテムはかなりのレア。
ベル0個の敵はレア枠アイテムはドロップしない、装備系アイテムはベル3個の敵のみ落とす。
先制攻撃より通常エンカウントのほうが、ベル付きの敵が出やすい。
というのがラスダンまで乱獲し続けた自分の経験則です。
レアアイテム狙っているけどどの敵もベルマーク無かったら、逃走してやり直しましょう。
他に注意すべきは、セントハイム2回目のグラナス騎士。
戦える回数が1回で、しかも限定アイテム2個持ち。
2回目でいきなりドロップしてくれましたが、運が悪いと何十回も挑戦しないといけないかも?
技ポイントは貯めやすいですが、魔法ポイントは不足気味でした。
ラスダン前の神々の生地でポイント2倍の「エーテルの奇跡」が拾えるので、その辺で魔法ポイント高めの敵をなぎ倒しました。
技ポイントは余り気味になるので、せめて各キャラのキャンセル技くらいは率先して最大強化しても良いかも。
他はリュードの天魔竜陣剣、エレナの白の黙示録が、雑魚狩りや大悪魔狩りに非常に有効。
他、雑魚狩りとしては、中位魔法が威力・範囲・演出の短さで総合的に良し。
序盤はヴァンフレイム、中盤から最終盤まではIPダメージ大きく耐性持つ敵の少ないズンガがオススメ。
レベルを最大に上げ、強化スキル装備して唱え続けましょう。
感想
バトルのテンポがひたすら悪い
何なんすかね?何なんすかね!?
一番最初のダンジョンでもう「これは酷い」と思いました。
待ち時間はすごいまったりしているし、攻撃もおっそいのなんの。
「ストーリーのボリュームの少なさを、戦闘のスローテンポで引き伸ばしているのか?」とすら思いましたよ。
恐らくこのもさもさもっさりな環境は、自分のパソコンのせいでもあるかもしれませんが、レビュー等を読む限りはHD版によくある症状らしい。
プレイしているとまれに非常にスムーズに動いているときもあれば、Anniversary Editionに変更した時も同じようにスムーズだったので、このもっさりが原作というわけではなさそう。
とは言え、HD版はそういうもっさりを我慢しないといけないのかもしれません。
ストーリーが進むと4人パーティとなり、通常攻撃だけだと敵味方入り乱れてなかなかテンポも良くなるのですが、大技の演出が長すぎてテンポがまた悪くなる。
序盤ならライガと堕天の翼がその代表。
両方強力だけど、演出の長さから雑魚戦では使おうとは思えない……
雑魚戦なら敵全体攻撃が一掃するのに便利でしょうけど、高位魔法は演出が嫌いなので、中位魔法ばかり使ってましたね。
雑魚敵が高位魔法使ってきた時なんて、スマホいじったりトイレ休憩したりしたくらい。
ボスの攻撃の演出の派手さは良いけど、味方の演出は短い方がテンポが良い、ってのはRPGの基本と思うんですけどねえ。
スタッフはわかってなかったのかな?
ハードモードならバトルの難易度ちょうど良し
HD版ならハードとノーマルが選べますが、断然ハードがオススメ。
レビューを読むと、ノーマルは何も考えなくてもボスが倒せるそう。
しかしハードだとなかなかの手強さがありました。
ラスボスはノーマルだとバカみたいに弱いらしいけど、ハードだとやたらスピード早いのでちょっと苦戦しました。
目を使うと楽なんですけどね?
最も苦戦したのは、やっぱりヴァルマーの目。
だってこちらが4人なのに、敵は7体。
序盤は防戦一方だけどディガンで防御力上げ、目玉を一体一体倒し、本体をコルデで遅くしていくと、MP・SPギリギリで何とか倒せました。
全滅したのはこの卑怯な目玉野郎1回のみ。
全アイテム入手に挑戦していたからスキルレベルや装備がやたら強化されていたから、全体的にはハードでもそんなに難しくはなかったです。
通常プレイハードなら難しいかもね。
陳腐で浅はかなストーリーと演出
私が最も酷評するのが、この項目。
グランディア1にもその要素はあったけど、「冒険」がメインであり免罪符になっていたから許せるものでした。
そしてその冒険に付随する様々な印象的なシーン、例えばスーとの別れ、イカダでの航海、ゴーレムに囲まれる時とか、があったからまあ総合的には良かったものです。
しかしグランディア2には1の良さが無い!
にも関わらず1の陳腐で浅はかな要素が存分に残っている、もしくは前面に押し出している!
それがまあ、酷い時には寒気がする程度でしたよ。
ストーリーにこだわりが無いからありきたりな王道を用いて労力をかけず、その他にリソースを割く、
ってのは別に良いんですけど、このゲームは魅力のない箇所に無意味にリソースを割いている。
演出的に足りないところもあれば、無駄に過剰でテンポが悪くて「分かっとるから!早く次行って」と言いたくなるシーン満載。
1からもそうだけど、相変わらず論理性より展開重視で、いわば超展開の何でもあり。
グラナサーベルの形の意味の無さやティオが起動できる理由の無さ、ヴァルマーの月からの帰還出来た力の根拠!
本心明かしても全然しっくりこないゼラの目的と今までの行動!
放置していれば勝手にヴァルマー復活するんだったら、放ったらかして短い時間を楽しめば良いじゃないか。
自分一人だけでも同化して生存したかった?
ほとんど設定的に活かされてないリュードのジオハウンド!
結局そいつらの特性とか特技って何よ?ただの人か?
主人公パーティ以外の人間の無力過ぎなところ!
……まあこれは他のRPGもそうだけど、でもこのゲームでは如実に感じた。
まるでストーリーのためのおもちゃのような。
昔からこういう王道という言葉に逃げる陳腐なストーリーは嫌いでしたけど、やっぱり今でも嫌いかな。
心を扱うんだったら、Library of Ruinaくらい溶解し腐朽するような、煉獄の炎のような、全力さと深さを見せてくれないとなあ!
というわけで、グランディア2は完全一本道のストーリー重視のゲームの割に、そのストーリーが全く良くないものでしたから、自分向きでないゲームでした……
ミレーニアやティオとか、かなり好きになれそうなキャラはいたんだけど、惜しいかな安っぽいストーリーの犠牲となりました。
あ~、クールで儚げな少女好きなのになあ!オタクに優しいギャル好きなのになあ!
(何だよこの締めは)