林野庁森林管理署インターンシップ体験談 前編

 2012年8月頃に、林野庁による制度を利用して、ある森林管理署に5日間インターンシップに行ってきました!
 というわけで、その体験談を残しておきます。別に守秘義務とかは無いようなので、内容を書いていきます。ですが、あまり特定されたくないので、固有名詞や写真に写っている人間を載せないようにします。そこんとこご了承ください。
 最初に書いておきますが、インターンシップと言ってもお仕事体験ではなくて、業務説明的な要素が強かったです。
体験談の記事は3つに分けておきます。
…記事書いているのは3ヶ月後くらいなので、忘れていること多いかも。


申し込み
 応募方法は、「林野庁 インターンシップ」で検索するとインターンシップ制度を説明したwebページが出ると思うので、そこを読んでいくとわかります。大体大学を通して申し込むようですね。
 やはり応募対象者は基本的に、大学生もしくは大学院生。公務員浪人とかはお呼びじゃない?
 申し込み用紙には自分の情報に加えて、行きたい森林管理署とその理由を書き込みます(どこの局を決めるのかはいつだったっけ…)。ちなみに森林管理署によってインターンシップの日程が異なります。自分の行きたい地域、都合の合う日程、してみたい事業内容などを考慮し、第1希望、第2希望を決めていきましょう。
 申し込みを行うと後日、あなたの電話に「これでいいか」とか「日程変更になってしまった」とか書類での連絡が周ってきます。確認を終えると、インターンシップ先の管理署が決定します。
 ちなみに決定したという書類に、「森林管理署に確認の連絡を入れること」とコメントと共に、その管理署の電話番号が載っています。電話して、相手方に確認と自分の宿泊どうするかの情報を与えておいてください。私は宿泊先を決めていなかったので、ホテルの予約を入れてもらいました。
 交通費、宿泊費は自分持ちです。
 申し込みは大体こんな感じ。間違っているところもあるかも…。
1日目
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 13時に管理署に集合。交通手段は特に指定されていなかったので、節約のためにバイクで行きました。
 参加者が全員集まると開始。最初はインターンシップの日程と、森林管理署というものの組織の位置づけや仕事の概要の説明をしてくれました。管理局レベルの話から、管理署レベルの話、そして市町村ごとの国有林の話など。
 次は経営係による業務説明。実際に車で国有林に行き、そこでどのような森林経営を行っているかの説明を受けました。
 国有林というものは基本的に山深い場所にあるものだそうなので、車に乗る時間は少し長かったです。もちろん山道なので、乗り物酔いしやすい人は注意したほうがいいかも。
 経営係の仕事は、伐採・更新・林道・治山・基本図などの様々な計画を立てることや、立木の調査・販売、境界の管理なども行っているようです。計画作成や境界の管理などでは、GPSなどを持って高山エリアまで歩いたりするようです。登山道はおそらく無いので、大変そうだ…。
 国有林でも分収育林はやっているそうで、木材の収穫時期に達すると皆伐して木材を売るそうです。最近では基本的に皆伐はあまりしないそうですが、分収育林の契約のためにやらざるを得ない箇所もあるそうです。伐採・運搬はオークション形式で業者に委託するようです。
 「皆伐すると土砂が川に流れ込んだりしないのですか?」と質問したところ、「この地域は地質的に丈夫な場所だから大丈夫。皆伐しても良い場所、悪い場所をある程度把握して業務を行っている」というような回答が得られました。実際、対岸の山の谷頭には崩壊跡などが見られないので、大丈夫なようです。
 説明が終わると管理署に帰り、次の日の開始時間を伝えられて終了。
 予約していただいたホテルの場所を教えてもらって、ホテルに移動。ホテル自体は良いホテルでしたが、バイクにキャンプ道具積んでキャンプ場でキャンプしても良かったかな…。そのほうが節約になるし。
2日目
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 この日は丸一日管理・広報係による業務説明でした。ずっと一人の係の人に案内されました。運転もその人がやっていました。管理局の下部組織の管理署だと言っても、その管理範囲は車で高速道路に乗るくらい広いものだということが、今日1日で実感しました…。
 かつての国有林では木材の生産が大いにされていましたが、現在では森林に公益的機能が望まれてきているため、レクリエーション機能を主目的にした森林が多くなってきています。
 というわけでこの日は森林の文化・保健・風致といった機能が重視されている国有林を視察してきました。
 森林・山地の観光地は国有林の場所が多く、豊かな自然や景観が残されています。今日行っってきた、賑わっている観光地も、国有林から土地を借りて商売していたりしているようです。
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 美しい国有林でも、シカ害によって被害が拡大しているようです。そのため、管理署では防鹿柵の設置や駆除を行っています。シカの急増による食害によって、原生林が破壊されたり、森林自体が無くなっていっている場所もあるようです。
 シカ害対策費や維持費も馬鹿にならず、結構苦心しているようです。私有林ならシカ害受けても儲けが減ったで済みますが、国有林では美しい森林を維持する義務があるので、その本気さは格別です。
 国有林では私有林では儲けが出ないような特殊な木々も育て、地域の文化に対応しようとしています。その管理費などは国有林の自腹なのかどうかは、わかりません…。
 2日目はこれで終了。ホテルに帰り、外で晩飯を食べて、風呂入って寝ました。そういやあ毎日外食尽くしなのは久しぶりだな…。
中編
後編

雑記

Posted by YU