池口岳 登山
池口岳
池口岳は南アルプス深南部の入り口となる山で、長野県と静岡県の県境にある200名山です。深南部の中ではまだ登りやすい山ですが、やはり山深い場所に山頂があります。
健脚者なら早朝出発で日帰り可能ですが、私としては久しぶりの登山ですし無茶したくないので、山中一泊で登ってきました。
遠州の山と峠―残された自然とロマンを求めて 道なき深南部の山から古道を辿る里山まで (2004/10) 山岡 元弘 |
ルートは池口岳西側にある、池口集落の遠山林道を用いていくルートをとりました。このコース中には水の確保が難しいので、水は担ぎ上げました。
1日目
遠山林道はガイドブックには悪路と書かれていたので、自分はダートの林道が始まる前の遠山宅近くに車を駐車して歩き始めました。遠山宅は今は誰も住んでいないかも?
で、林道を歩いていくと、一応未舗装ですけど案外きれいな林道で、ダートにものすごく弱い車でなければ遠山林道は通れると思いました。実際、私以外の登山者は全員車で登っていっていたと思います。
本格的な登山道が始まるあたりに数台の車を駐車出来るスペースと、簡易地図がありました。
登山道は最初、カラマツの人工林内をひたすら登っていくことになります。土の道ですし人通りも少なそうなので、かなり歩きやすいです。思う存分に登っていけると思います。
尾根上を登っていくといくつか平らな部分がありますが、やはりそれでも登っていくことには変わりありません。ただひたすら登っていきます。
登っていくと黒薙に到着です。黒薙は崩壊地になっており、視界が開けます。この日は山頂がガスっていましたが、天気がよければ山頂が見えるでしょう。崩壊地のすぐ傍を通りますが、登山道自体には危険な場所はほとんどありません。
黒薙からザラ薙平までは、少々のアップダウン。いくつかのピークを越えたり下ったりしながら東を目指して歩いていきます。久しぶりの登山だから、このあたりで疲れ始めた…。
1971mピークから少し下った場所に、今日の幕営地であるザラ薙平に到着です。
ザラ薙平は所々に平坦地があり、テントの設営を行いやすい山深い場所です。周りは樹木に覆われているので視界は開けませんが、山深い場所であるため、静謐で神秘的な雰囲気があるかと思われます。
久しぶりの登山なので疲れましたが、時間がたっぷりあったので思いっきり身体を休めました。暇つぶし道具を持ってくるのを忘れたので、暇でしたが。
2日目
まだ薄暗い中に出発。少々やせ尾根な部分がありますが、それでも基本的に歩きやすい道となっています。早朝の空気は気持ち良い!こんな空気を吸っていたら疲れなんて感じるわけがないね。
前日は山頂がガスっていましたが、この日は快晴。景色もいいです。
加加森山分岐点を通り過ぎ、それでもまだ歩きやすい道を登っていくと山頂です。
池口岳北峰(2392m)は小広い場所になっているだけで、樹林に囲まれているため展望はありません。が、ここが池口岳最高峰となります。
南峰には北峰の南側にあるササを軽くかきわけながら進んでいきます。北峰から南峰までの道は、北峰までの道よりかは歩きにくいです。ササがあるので足元が見づらいし、傾いたトラバース道となっているのでスリップしやすいし。
南峰直下は小さな二重稜線となっています。鶏冠山への道はこの二重稜線上にありますが、注意しないと見過ごしてしまうと思います。
池口岳南峰(2376m)も北峰同様、展望はありません。
ここから北峰方面に少々下り、鶏冠山分岐点に近い稜線の東側には、南アルプスを見通せるような展望地があります。パノラマ写真もあるので、良ければクリックしてみてね!
北峰から南峰の道中には他にも中央アルプスや、池口岳登山のためにたどった道を見通せる場所などもあり、景色の良い場所は結構あります。
南峰からザラ薙平へ下り、荷物を積んで下山続行。下山中には私同様、ザラ薙平へ泊まるらしい人などに出会いましたが、出会う人自体少なめでした。
ひたすら降りていくことになりますが、結構足が痛くなりました…。特に最後の林道歩きは辛かった…。足の痺れが全身に広がったりしましたからね。
1日目行動時間:4時間20分
2日目行動時間:6時間50分
累積標高差:2193m