2024年夏 北海道大雪山系縦走と芦別岳
2024年8月8日~15日の7泊8日で、北海道へ遠征登山しました。
大雪山系縦走登山と、旅程的に1日余裕あったので200名山の芦別岳日帰り登山と。
飛行機で往復、現地は公共交通機関のみ使用。
ガスは新千歳空港の『スノーショップ』で予約と購入できました。助かる。
ヒグマ対策の熊よけスプレーは準備しようかと迷いましたが、航空輸送出来ないので面倒なので準備せず。
エキノコックス対策として、浄水器(ソーヤー)も持参。何だかんだ必須レベルのものだった。
水・ガス無しで、ザックは14kg。
縦走中の全重量は、16~17kgほどとなる。
前夜泊 8/8
この日は新千歳空港に到着し、高速バスで旭川へ。
旭川市内の簡易宿泊所で就寝。
北海道まで来ると、徳島とはやっぱり植生も違います。
その辺の草木も、何だか柔らかい印象を受ける。
ただ、街並みには歴史情緒少なくて感慨は、あまり感じない。
でも新千歳空港に降り立った時、久しぶりに「初めて来たな……新千歳空港」と高揚を感じた。
自分の素直な感情が少ないこの頃、制限する何か……トラウマ?そういうのがあって取り外せるなら、外したい。
大雪山系縦走(旭岳~十勝岳)8/9~12
大雪山系3泊4日の縦走、旭岳~十勝岳 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
百名山で北海道最高峰の旭岳から、南の百名山の十勝岳へ向かって3泊4日。
YAMAPのコースタイムでは1日最長10時間超えで、縦走にしてはハードでしたが高低差が少なめなので何とかなりました。
無人の避難小屋とキャンプ場はいくつかあるが、公衆トイレはかなり少なく携帯トイレは必須。
野〇ソしようとしても見晴らし良すぎて難しいぞ!
トイレの管理手間と費用抑えるためなのかもしれないけど、せめて南アルプスみたいにシーズン中は避難小屋とキャンプで料金取って整備してほしいね……
ウンコを持つことも、回数を制限されるのも精神的に辛くない?
登山マップに水場の表記はいくつかあれど、綺麗な地下水が湧き出るようなところは無くて、ほぼ地表水。
時期によって渇水もあるので少し汚れた水も飲むことになる、よって、エキノコックス関係なく浄水器は持ってきた方が良い。
ヒグマには会うことも足跡も見ることもなし。
大きめの糞が登山道にあるけど、周辺の足跡を見るに、エゾジカなのかな?ニホンジカみたいにコロコロした糞じゃないけど。
今回の縦走反省点としては、甘いブランデーでも持ってくれば良かったかな。
歩いていると甘い酒が飲みたくなるし、早めに野営場に着くと暇でもあるし。
それに今回は午後になると毎日ガスと雨になって身体が冷えるので、酒があるとあったまるので。
でも安易に飲食で暇潰すと下から出る量が増えるので、トイレの制限ある大雪山系では、一考の余地ありかな……?
標高2000m付近ではあるがやはり北国、本州の3000m級と同じような雰囲気。
今まで全国様々な山を登ってきたからか、すごく目新しさを感じる……わけでもなくて、火山らしさは九州の山々のようだし高原植物は日本アルプスのようでもある。
忠別岳付近の広大に広がる高原と、十勝岳付近の草木の一切の無ささはやっぱり記憶に残るけれど。
草木が成長できる時期が非常に短いからか一斉に活動していて、その生命力の奔流を登山道脇から感じた気がする。
様々な種類の低木や草花が密集して生えている様子は、まるで小宇宙のよう。
私がミクロになれば、ここはナウシカの森だ。
下山後は吹上ふれあいキャンプ場で一泊。
流石は北海道、未だにフリーサイト500円という安さに驚く。
もうそろそろ値上げしても良いんじゃない……?
午前は晴れでも午後から雨に降られて濡れることも多かったので、靴下の臭いが脅威的なものとなったので、温泉で汗を流す。
湯舟であったまって露天で冷やして疲れた身体を癒しているこの瞬間は、私がこの肉体で構成されていることをまざまざと実感させてくれる……。
何だかんだ、身体的には下界は天の国です。水もトイレも食料も、身の危険も心配ない。やりたい放題。
でも山上の制限が、山上の異世界感を醸し出してくれるでしょう。
移動日(富良野) 8/13
この日は吹上温泉から、富良野を経由して芦別岳の麓への移動日。
吹上→(路線バス)→上富良野駅→(JR)→富良野駅→(路線バス)→山部→(徒歩)→山部自然公園太陽の里(宿泊)
せっかくの下界での休息日、盛大に飯を食おう。
ということで富良野の『オムカレー』なるものを食べる。
名物料理を作ろうという運動で作られたものですが、でっかいベーコン乗ってたりして北海道らしくかなり食べ応えある料理。
うましです。
富良野駅でバスを待っているときに散策してましたが、何と鉄道生垣にブドウが植わっているではありませんか!
中には熟しているものもあってもったいないということで少々いただきましたが、種あるけど普通に食える。
日本全国旅して、普通に果樹が生垣で植わっているのは初めて見た……
山部から1時間歩いてキャンプ場へ。
綺麗に整備されているしゴミ回収場もあるというのに、無料!
何でや!お金渡したいくらいなのに!
この日は台風の影響もあったからか、北海道であっても非常に蒸し暑い……
頻繁にタオルを洗っては身体を拭きましたよ。
広大な農地の脇を見ながら歩いて思い出す。
僕が以前農業のような仕事に憧れを抱いていたのはどうしてだろうか、と。
それは、自分のフィールドで学問を実践できるから。
死ぬまで改良し、向学心と向上心を自由に持って発揮できるから、だったんじゃないか。
そういう、自由と前向きに変化し続ける余地をずっと持っていたかったから。
今は何だか、そういうことに寂しさ虚無感も感じるんだ。
「そんなことして、何になる」って。
芦別岳 8/14
雲と雲の間の、ハードな芦別岳 / YK1989さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
早朝4時出発。
にも関わらず蒸し暑く、滝汗かきながら登り始める。
と思ったら下層雲を越えると雲が暑さを閉じ込めていたのか、かなりヒンヤリしてくる。
中層雲にさしかかろうとすると風が吹き小雨が降り、むしろ寒さを感じるほどに変わる。
山頂に立つと周辺の山々をいくらか見渡せる、でもこの山は遠くからこの山頂の岩峰を見るほうが迫力あるかも。
間に合わないと思ったけど間に合ったので、山部から富良野への昼頃の路線バス乗って、高速バスで札幌へ。
ススキノ近くのドミトリーを予約して、せっかくなので札幌ラーメンを食べる。
うまし、だが、札幌は都会なのでこの1食だけじゃあ足りないよ~。
また来ないとね。
新千歳空港 帰宅 8/15
電車で札幌から新千歳空港へ。
昼頃の飛行機に乗って、徳島へ。
空港にもラーメン屋が並ぶので、朝っぱらからラーメン。
毎食ラーメン食ってしまいそうだ……
総括
- 日程:8/8~15、7泊8日
- アクセス:飛行機、高速バス、路線バス
- 登った山:百名山3座、二百名山1座、三百名山3座
- 服装:1,2枚、ダウンジャケット持ってきたが使用せず。
- 燃料:250ガスを2/3ほど使用。
14年ぶりに降り立った北海道。
登山が主目的なので観光はほとんどなし。でも札幌には初めて行って、大都会ぶりにちょっと驚く。
街並みを見ることも多くて、何だかどこも団地のよう。効率的に街を作っているからなんだろうけど。
昔は自分自身が開拓農民になりたかったけど、今は開拓農民を志した人々の想いや結果を知りたいと思うことが多い。
この大地にやってきた人々は、この大地を見て何を思ったか、故郷のことはどう思っていたか。
あんまり登山関係ないね。でも、登山にまつわる歴史も山の魅力の一つだから、人文学的なアプローチも山を知るには必要なのさ。