JOURNEY(風ノ旅ビト)の感想――つまらないゲーム、と思ったはずだが

「JOURNEY」、日本発売時は「風ノ旅ビト」との名称のゲームをクリアしたので感想です。
2012年にPS3で発売され、欧米の2012年のゲームオブザイヤーを総なめにした非常に評価の高いゲームです。
個人的には、当初は全然その評価に値しないゲームだと感じました。
しかしクリア後には、少しだけ分かる気もする、くらいには評価が上がりました。
やりこみ記録
- 全実績制覇?
トロコンしました。……トロコンしたということにしましょう!
すみません、このゲームはオンラインにより出会える旅の仲間との行動で解除できる実績がありますが、「仲間」だけは何度やっても解除できませんでした。
なので、はい、チート的なこと使いました。
いかんせん2012年にPS3で発売され、Steamへは2020年の、少し古めのゲーム。
オンラインマッチすら少なくなるし、ちゃんと最後までついてきてくれるプレイヤーも少なめ。
「あともう少し!」と思っても最後の雪山エリアで相方が突然座り込んで、砂となって消えるし……
雪山で一緒になった人と最後まで行っても、実績解除できないし……
しゃーなし、や。
感想
ただ、言葉なく、目的地に向かって移動するだけの、つまらないゲーム。
と、道中は思っていたのだが……
初回プレイでも休日の半日あれば十分終わるくらいの長さのゲームです。
しかし初週時はそれでも、「凡庸」「飽きた」「まだ終わらないかな」と、結構な低評価。
しかし、ステージ6の最後の壁画を見たときは……
今までの旅路を思い返し、目覚めたときからただ一心に目指した目的地が、ようやくすぐそばまで。
砂漠を越え、機械におびやかされてもなお進んだ先の最後の試練、
風雪に耐えながら歩けども歩けども、その麓の気候の苛烈さに倒れて……
そしてクライマックス、今までの全ての仲間と共に飛んで、聖地へ――
最後の演出は文句なしでした。
終わりのあるゲームには、カタルシスがなくちゃありません。
そして、人生で成すべきことも、この目的達成感こそが人間を歩ませる力です。
このゲームでは多くのステージで、光る山の姿を望むことが出来ます。
「あなたが進むべき場所は、あそこのみだ」と、伝えるかのように。
行くべき場所へ、歩むべき場所を、命をかけて目指す。
人生や人間の歴史を突き動かす心の体現を、このゲームは短い時間で表現したものだと思いました。
今でも「ゲームとしては微妙」と思っているけど、芸術としてはアリな作品です。

