『装甲騎兵ボトムズ』TVシリーズの感想、ロボットの動きに魅せられるアニメ

ボトムズ

1983年から1984年にかけてTV放映された、サンライズ制作のアニメ『装甲騎兵ボトムズ』を視聴しました。

全52話の、SFロボットモノです。
2020年から見れば37年も前のアニメですが、未だにネタにされるほどのコアな人気があります。

視聴のきっかけ

ネット上で多くネタにされるアニメなので、ずっと気になってたのです。
iPhone11 Proがボトムズを代表する「スコープドッグだ!」とか言われたり、「むせる」とか。

何となくガンダム的なものに忌避感を持つ自分としては、「リアルロボットアニメ」と言われるこちらのほうが興味が湧きましたね。
何だか子供っぽくなくて、大人も楽しめそうな感じがして。

じゃあ何で今さら視聴したのか?というと、今プレイしているFF3のやり込み時に同時に視聴できる何かが無いか、ということで話数が多く興味もあったこのボトムズを視ることにしたのです。
こんな感じで↓

2画面で視聴

OP「炎のさだめ」は名曲

よくネタにされているオープニング曲「炎のさだめ」ですが、これは名曲です!

1話から最終話までずっと曲の変更は無いのですが、全く飽きずに聴くことが出来ました。
他のアニメではOPを飛ばしてしまうことも結構ありますが、ボトムズに関しては1回も無く。
それほど良い出来です。
キリコの隠された過去や宿命を示唆した歌詞であり、ストーリーが進むにつれてその意味も分かってきます。

むせる。

ATがカッコいい!

今作のロボは、特撮に出てくるような巨大ロボではなく、4m程度の人間搭乗型中型兵器。

登場する多くのATが汎用型であり、特殊な1機で一騎当千出来るようなものはありません。
汎用型が特殊型を打ち破ることもあり、主人公も汎用型によく搭乗しています。

敵・味方共にATの性能差が少ないため戦い方にも大きな差が無い、ってのがリアルロボットアニメっぽくて良かったです。
「巨大な必殺レーザーで逆転!」
なんて安易な戦術をとることは一切なく、お互いが泥臭く銃器と打撃で戦っていくのが非常に痺れる。
結局最後のAT戦の相手も、モブ兵士のスコープドッグ(OPにも登場する緑の機体)だったりだし。

挙動も見てて面白いです。
ローラーダッシュで移動したり、その速度を活かしたパンチをしたりと、こういう動きはあまり見たことがなくて新鮮です。
40年近く前のアニメなのに!

全体的に、分かりやすいカッコよさを表現せずに泥臭い兵器さを追求したことで、かえって魅力のあるロボットが描けたのではないかと。

ストーリーについて

ボトムズTVシリーズは、ウド編、クメン編、サンサ編、クエント編に分かれており、登場人物と設定を引き継ぎながらゆっくりと真相が明らかになっていく、という感じ。
中でもクメン編はATによる戦争を真っ当に描いており、視聴者には人気となっている…

とのことですが、個人的にはウドからクメンへの移行にストーリーとしての必然性などを感じにくかったのがちょっと引っかかるかな。
ATでドンパチやるのはまあまあ心躍りますが、ひたすらドンパチやるからちょっとワンパターンというか。

フィアナとのロマンス、ライバルのイプシロンとの戦い、ワイズマンとキリコの関係とかはどこかで見たことあるストーリーのような…
まあ40年近く前のアニメだから現代人から見れば使い古されているようにも感じてしまうのは、しょうがないか。
ワイズマン、ちょっとお粗末じゃないか?

全52話だから単調に思える話もまあいくらかありましたが、やはりこのボトムズというアニメ、ATの戦いが最大の見どころだったと思います。
一挙手一投足にリアルロボットとしての製作者のこだわりがあり、視聴者はより入れ込みやすくもなっているのではないかと。

何だかんだ、やっぱり見てよかったアニメでした。

アニメ

Posted by YU